注: AutoCAD 2022 以降、ブロックのインスタンスや他の多くの種類のオブジェクトの数を簡単に数えるには、新しいカウント機能を使用することをお勧めします。
これまでに自分でブロックを数えたことはありますか?指定された画層上の特定のブロックのインスタンスをすべて見つけ出す必要があることもあります。クイック選択機能を使用して、図面内のブロックの正確な数を非常にすばやく取得する方法があります。また、クイック選択を使用することにより、特定のプロパティを持つブロックや他のオブジェクトの場所を特定するプロセスを高速化することができます。
注: ビデオに音声または字幕はありません。
注: 手順、イメージ、ビデオは、お使いのバージョンの製品と若干異なる場合があります。
ウォークスルーの準備を行う
次の手順の目的は、各種のブロックを作成して各種の画層に配置することです。
- 新しい図面を開始します。
- A410、B424、B664 という名前の 3 つのブロックを作成します。
- 001 abc および 005 def という名前の 2 つの新しい画層を作成します。
- A410 のさらに 5 個のインスタンスを画層 001 abc に挿入します。
- B424 のさらに 4 個のインスタンスを画層 001 abc に挿入します。
- B664 のさらに 3 個のインスタンスを画層 005 def に挿入します。
結果は次のようになります。
名前ごとにブロックを数える
- [ホーム]タブ、[ユーティリティ]パネル、[クイック選択]をクリックするか、コマンド プロンプトに対して QSELECT と入力します。
- [クイック選択]ダイアログ ボックスで、[ブロック参照]を選択し、リストから[A410]を選択します(下図の 1 ~ 6 を参照)
- [OK]をクリックします。
指定したブロックがハイライト表示されて新しい選択セットに含まれるとともに、指定したブロックの正確な数がコマンド ウィンドウに表示されます。
- [Esc]を押して、選択セットをクリアします。
注: 他のブロックにネストされたブロック(ブロック内のブロック)や自動調整配列複写オブジェクト内のブロックは、クイック選択で選択されず、カウントされません。
ワイルドカード指定を使用してブロックを数える
一般的な名前のパターンを使用してブロックを数える必要があることがあります。最も一般的に使用されるワイルドカードは、単一の文字を示す "?"と、任意の個数の文字を示す "*" です。たとえば、B* を使用して B で始まるすべてのブロックと、?4* を使用して 2 番目の文字が 4 であるすべてのブロックを検索することができます。
- QSELECT[クイック選択]コマンドを再起動し、今回は下図に示すように B* という値のワイルドカード マッチを指定して、[OK]をクリックします。
下図のように、B で始まるすべてのブロックが選択されます。
再度、正確な数が表示されます。
- [Esc]を押して選択セットをクリアし、上記の手順を繰り返します。ただし、[値]フィールドには ?4* を使用し、[OK]をクリックします。
ブロック A410 および B464 のすべてのインスタンスが選択され、正確な数がコマンド ウィンドウに表示されます。
画層上のブロックを数える
指定した画層上のすべてのブロックを数えるには、次の手順に従います。
- QSELECT[クイック選択]コマンドを起動します。
- [画層]を選択し、画層の値として 001 abc を選択して、[OK]をクリックします。
画層 001 abc 上のすべてのブロックが新しい選択セットに追加され、ブロックの数が表示されます。
- まだ選択セットをクリアしないでください。選択したブロックが次の手順で必要になります。
選択内容を絞り込む
ここで、複数の条件を使用して選択内容を絞り込む方法が必要になります。たとえば、画層 001 abc 上のブロック A410 のすべてのインスタンスを数えるには、どうすればよいでしょう?
これを行う優れた方法があります。次に手順を示します。
- QSELECT[クイック選択]コマンドを起動します。
現在、画層 001 abc 上のすべてのブロックが選択されています。[適用方法]フィールドが、下図に示すように、自動的に[現在の選択セット]に切り替わっている点に注目してください。
これは、図面全体ではなく、現在の選択セットのみが使用されることを意味しています。
- 次に、[名前]を選択し、ブロック A410 を選択して[OK]をクリックします。
画層 001 abc (のみ)上のすべての A410 ブロック(のみ)が選択されます。任意の選択セットを使用して QSELECT[クイック選択]コマンドを繰り返し、選択内容をさらに絞り込むことができます。
図面の一部の領域の選択セットを手動で指定した後、一連のクイック選択操作を行ってさらに絞り込むことができる点に注目してください。
注: GROUP[オブジェクト グループ設定]コマンドを使用して選択セットからグループを作成することにより、高度に指定された選択セットを保存することができます。
クイック選択機能は、指定したブロックをすばやく数えるだけでなく、選択セットに関連する他の多くのタスクに使用することができます。たとえば、クイック選択を使用して次のことが行えます。
- 画層上のオブジェクトのサブセットを選択し、それらを他の画層に割り当てる。
- すべての寸法オブジェクトを画層に関係なく選択し、それらの色を変更する。
- Z 座標が 0 でないジオメトリ オブジェクトを特定し、それらの Z 座標を 0 に設定する。
AutoCAD でブロックを数える方法は他にもありますが、クイック船滝機能は他の様々なタスクにも幅広く適用できる点で柔軟性があります。
ヒント: 単純な「一致」選択を、現在の図面で SELECTSIMILAR[類似オブジェクト選択]コマンドを使用して試してみてください。[設定(SE)]オプションを使用してプロパティの様々な組み合わせを指定し、次に SELECT[オブジェクト選択]コマンドまたは[プロパティ]パレットを使用して数を取得します。さらに、BCOUNT Express Tool を使用すると、選択セットまたは現在の図面内の項目別ブロック数を取得することができます。