エアー トラップは、複数のフロー フロントの合流点、または、フロー フロントとキャビティ壁面の間で、空気やガスの気泡が溶融樹脂に閉じ込められ、圧縮されるときに発生します。通常、エアー トラップによって、成形品の表面に小さい穴や不良が残ります。極端な場合には、圧縮によって温度が上昇し、樹脂が劣化したり、焼けが発生したりすることがあります。
エアー トラップは、レーストラックまたはためらいの影響の結果として、または非均等または非線形パターンにより発生するフロー フロントを収束することにより、頻繁に発生します。フロー パスのバランスが良い成形品でも、排気が不十分な場合には、フロー パスの末端でエアー トラップが発生することがあります。
この結果を使用する
エアー トラップの程度と、成形品のどの部分で発生する可能性があるかを判別します。視覚的に重要ではないサーフェス上のエアー トラップは問題ない可能性があります。
充填時間結果をエアー トラップ結果とともに使用して、充填パターンを確認します。表示位置で実際にエアー トラップが発生する可能性を評価します。
エアー トラップ プロットを使用して、特定の位置でエアー トラップが発生する可能性を評価します。値が高くなればなるほど、エアー トラップが発生する可能性が高くなります。
エアー トラップ結果により、プラスチック成形品に以下の問題の発生を確認できます。
- 焼け
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エアー トラップ内の空気に過大な圧力がかかると、空気が発火して樹脂を燃やし、焼けが発生します。
- ショート ショット
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ショート ショットは、充填が不完全な成形品です。エアー トラップは排出されない場合があります。焼けを発生するほどの急激な圧力はかかりません。ショート ショットが発生したり空気やガスの気泡が残る可能性があります。
- 他の表面不良
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エアー トラップにより焼けやショート ショットが発生しない場合でも、成形品に表面不良が発生する可能性がある。
確認事項
次の方法によってエアー トラップを防止できます。
- フロー リーダー/デフレクターを使用します。
- 射出速度を速くする。射出速度を上げることで、フロー フロントの合流およびためらいによって発生するエアー トラップを防止できます。
- 射出速度を遅くします。射出速度を下げることにより、不適切な排気によって発生するエアー トラップを防止し、焼けの発生を防ぎます。
- 成形品の肉厚差を低減して、レース トラックの発生を防止します。
- 射出位置を移動して、パーティング面などのベント (ガス抜け) しやすい位置にエアー トラップを発生させます。