寸法値の編集、オフセット作業平面の作成、およびオフセット拘束の編集を実行するときには、編集ボックスに値を入力します。モデルを作成するときに表示される多くのダイアログ ボックスでも、編集ボックスを使用して値を入力します。編集ボックス内のパラメータ名や値は定義または編集することができ、認識されているすべての内部単位系を使用することができます。
編集ボックスのの詳細については、編集ボックスのリファレンスを参照してください。
編集ボックスで式を作成するには、次の操作を行います。
編集ボックスでは、正しく入力された式は黒で表示されます。無効な構文または認識できない構文は赤で表示されます。
単位の規格、代数式の演算順序、および演算子の優先順位に注意してください。すべての式で、演算結果の単位形式が予想される単位形式のいずれかに一致しなくてはなりません。たとえば、スイープの長さであれば、予測される有効な単位は、mm、in、cm などです。スイープの長さの演算結果の単位がラジアンであるような式は、エラーの原因になります。
既定の単位を使用した例を次に示します。
パラメータ DIST を作成するには 2 つの値を追加します。パラメータ名と値の間には等号記号を入れます。この式が解析されるとパラメータ DIST が作成され、そこに計算式の値が代入されます。Autodesk Inventor
DIST = (4 mm + 25.4 mm)
既定の単位はインチと度であるとします。式の中で複数の単位を使用するには、変換係数を使用します。
(2 in + 4 mm * 1 in / 25.4 mm)
Autodesk Inventor では、よく使用されるパラメータに対し、内部で値を割り当てています。たとえば、PI = 3.14159265359、e = 2.718281828459 などです。式でこのような値を使用する場合は、パラメータで置き換えることができます。
(PI rad/ 4ul + (35 deg * PI rad / 180 deg))
編集ボックスには組み込み関数が用意されており、その関数を他の値やパラメータと組み合わせて複雑な代数式を作成することができます。ここでは、逆正接関数を使用し、パーツの両側の比率から角度を算出しています。
30 deg + atan(4 in / 3 in)
単位なしの値を表現するには、編集ボックスで記号"ul"を使用します。Autodesk Inventor では、既定の長さ単位が mm の場合、式 3 * (3^2) のような単位なしの値でも正確に解釈されますが、次のような明白な方法を使用することを推奨します。
3 mm * (3 ul ^ 2 ul)
分数表記の入力文字列は、入力単位がインチ単位(10’-6 1/2” など)である場合に、編集ボックスに保持されます。表示単位がインチ単位(フィートまたはインチ)の一種である場合、パラメータの値はグラフィックス ウィンドウに分数表記で表示されます。 表示単位がメートル単位である場合、パラメータの値はグラフィックス ウィンドウに十進表記で表示されます。
表示単位がフィートまたはインチである場合、編集ボックスには追加のオプションがあります(パラメータの表示タイプ)。オプションは[推定配置]、[十進表記]、[分数表記]、および[建築図面表記]です。 [推定配置]オプションは、単位のタイプを入力文字列に基づいて設定し、括弧に入れて表示します。[建築図面表記]オプションは、パラメータ内で「‘」および「“」を使用します(10’-6 1/2”など)。
この形式で単位を入力する場合は、シングル クォーテーション マーク(‘)およびダブル クォーテーション マーク(“)が必要になります。クォーテーション マークが使用されない場合、式は計算式として評価され、分数形式は維持されません。フィートやインチの値はダッシュ(-)またはスペースを使用して区切ることもできます。