スタイル ライブラリ マネージャは、スタイル ライブラリの管理のためだけに使用するスタンドアロン ツールです。このツールはディスク上のスタイル ライブラリの XML ファイルで直接作業を行い、Autodesk Inventor ドキュメント内のスタイルの管理では使用されません。このツールは、Microsoft® Windows® の[スタート]メニューからアクセスでき、Autodesk Inventor では[ツール]サブメニュー内にあります。
スタイル ライブラリ マネージャは次の場合に使用します。
Autodesk Inventor をインストールすると、スタイルの新しい機能のすべてを活用するために設計された既定値のスタイル ライブラリもインストールされます。
独自のスタイル ライブラリを作成する場合は 2 つの方法があります。1 つは既存のスタイル ライブラリをコピーする方法であり、もう 1 つは空のスタイル ライブラリを作成する方法です。新規ライブラリの保存先フォルダに他のスタイル ライブラリを含めることはできません。
スタイル ライブラリの作成後は、スタイル ライブラリ マネージャまたは[スタイルおよび規格エディタ]を使用して、特定のスタイルの追加や削除を行います。
スタイル ライブラリ マネージャを使用して、ライブラリ内のスタイルの名前を変更します。スタイル ライブラリ内でスタイル名を変更しても、他のスタイル ライブラリまたはドキュメント内の同じスタイル名は変更されません。スタイル名が変更されると、そのスタイルのすべてのドキュメント バージョンは名前の一致から解放され、ローカルにキャッシュされたスタイルとみなされます。
ライブラリからスタイルを削除する唯一の方法は、スタイル ライブラリ マネージャを使用することです。
スタイル ライブラリ マネージャを使用すると、ライブラリ間でスタイルをコピーすることができます。あるライブラリから別のライブラリにスタイルをコピーするには、コピー元のライブラリをスタイル ライブラリ マネージャにロードし、[スタイル ライブラリ 1]ペインと[スタイル ライブラリ 2]ペインの間にある[選択したスタイルをコピー]コマンドをクリックします。詳細については、スタイル ライブラリ マネージャのオンライン ヘルプを参照してください。
スタイル ライブラリは、フォルダ内の、名前が付けられた XML ファイル グループです。スタイル タイプごとに 1 つの XML ファイルがあります(たとえば、color.xml、text.xmlなど)。XML ファイルの名前は各スタイル ライブラリで同じでなければならないため、1 つのフォルダには 1 つのライブラリしか存在できません。
有効なスタイル ライブラリとみなすには、定義済みの XML ファイルがすべてそのフォルダに存在する必要があります。
ライブラリからスタイルのサブセットを共有する(たとえば、特定のライブラリから単一の規格またはすべての材料を共有する)最良の方法は、[スタイルおよび規格エディタ]でスタイルのインポート/エクスポート機能を使用すること、またはスタイル ライブラリ マネージャを使用して、空のスタイル ライブラリを作成し、目的のスタイルをコピーすることです。
不完全なスタイル ライブラリ
スタイル ライブラリは複数の個別の XML ファイルで構成されていますが、Autodesk Inventor とスタイル ライブラリ マネージャはスタイルを単一のエンティティとして扱います。スタイル ライブラリに必要な定義済みの XML ファイルのうちいくつかがフォルダで見つからない場合、Autodesk Inventor によって、ファイルが見つからないのでロードできないというエラー メッセージが表示されます。
Autodesk Inventor の既定のスタイル ライブラリを復元する
既定値のデザイン データフォルダのファイルを復元するためのユーティリティは、Autodesk Inventor インストール CD-ROM の Support フォルダにあります。このユーティリティは、Autodesk Inventor に添付されているオリジナルの既定値のスタイル ライブラリだけでなく、スプレッドシートの Thread.xls と Clearance.xls も元に戻します。
マルチユーザ環境では、CAD 管理者はスタイル ライブラリがユーザに変更されないようにすることが必要な場合があります。その場合は、ライブラリを読み取り専用に設定します。スタイル ライブラリを読み取り専用にするには、以下の 2 つの方法を使用します。
Autodesk Inventor では、スタイル ライブラリにアクセスする際には、どちらの方法も同一と見なされます。単一の XML が読み取り専用である場合、ライブラリ全体が読み取り専用として扱われます。
管理者は 2 つのバージョンのプロジェクト ファイルを利用します。1 つはユーザ用([スタイル ライブラリを使用] = [読み取り専用])で、変更できません。もう 1 つは管理者用([スタイル ライブラリを使用] = [はい])で、管理者は各 XML ファイルの Windows ファイル プロパティを処理せずにアクティブにスタイル ライブラリを編集できます。多くの作業グループ環境では、これで十分にスタイル ライブラリを管理できます。
スタイル ライブラリは Autodesk® Vault Basic で直接にはサポートされません。スタイル ライブラリは、Vault Explorer を使用して手動で Vault に保存して管理できます。
複数のスタイル ライブラリの管理を簡素化するには、以下を考慮してください。
Autodesk Inventor の Pack and Go ユーティリティには、オプションとしてスタイル ライブラリを含めることもできます。既定では、プロジェクトのスタイル ライブラリは Pack and Go が作成するターゲット フォルダに格納されます。これは、既定値のライブラリが使用される場合でも当てはまります。受取側の既定値のライブラリが、現在のプロジェクトが使用するものとは異なる場合があるためです。
パッケージ化されたスタイル ライブラリは、Pack and Go プロジェクトの Design Data というサブフォルダに格納されます。Pack and Go プロジェクト ファイルの[スタイル ライブラリを使用]設定は、オリジナルのプロジェクトと同じですが、スタイル ライブラリ フォルダ オプションはパッケージ化されたスタイル ライブラリの Pack and Go の場所に明示的に設定されます。