プロジェクトの計画

プロジェクトの計画、プロジェクトの作成、設計作業の開始の順に進めると、情報を参照するファイルが適切に保存されるようになります。このタスク シーケンスに従うことで、ファイル解決の問題が発生する可能性が低くなります。

単一のプロジェクト ファイルを使用する

現在または将来の Autodesk Vault Basic の互換性のため、単一のプロジェクト ファイルですべての設計をコントロールすることをお勧めします。この方法により、ライブラリ パスを追加したり、他のプロジェクトからファイルをコピーせずに済むようになります。次のような利点があります。

フォルダ構造を構築する

プロジェクトを作成する前に、プロジェクトに関連する既存のファイルや将来のファイルに基づいて、フォルダ構造を設定してください。また、ファイル データへのアクセスを許可されているユーザを把握してください。

フォルダ構造に関するヒント

  • 複数のプロジェクトを使用する場合は、すべてのプロジェクトをプロジェクト フォルダの下にまとめてください。サブフォルダで編成し、グループ化できます。同様に、すべてのライブラリを共通フォルダにグループ化すると、見つけやすくなります。
  • 特定のプロジェクト内では、プロジェクトごとに 1 つのサブフォルダを使用してください。そのサブフォルダにプロジェクト ファイルを保存し、そのサブフォルダをプロジェクトの作業スペースとします(プロジェクト エディタは、既定ではこの規則に従って新規プロジェクトを作成します)。その作業スペース フォルダに、1 つの設計だけに固有のファイルをすべて配置します。
  • 別のプロジェクト内のフォルダを参照する作業スペースまたは作業グループは定義しないでください。
  • プロジェクトの場所のフォルダ構造(作業スペース、ライブラリなど)は、比較的浅くしてください。フォルダ構造が深くなるほど、プロジェクトのライブラリ以外の場所ですべてのファイル名を一意に保つことが困難になります。
  • ファイル数が 50 ~ 100 を超えるプロジェクトについては、パーツ、サブアセンブリ、図面などの個別のフォルダを作成すると、パフォーマンスが向上します。
  • 最上位アセンブリは、作業スペース フォルダの直下に配置します。
  • [一意のファイル名を使用]オプションを[真]に設定して、作業スペースの下のすべてのファイル名が一意であることを確認してください。サブフォルダ間でファイルをコピーする場合は、新しい名前を付けてください。
  • サブフォルダ間でファイルを移動する場合は、[アプリケーション オプション]ダイアログ ボックスの[保存]タブで、参照の変更を保存するオプションをオンにしてください。次に、最上位アセンブリと図面すべてを開いて、保存します。
  • .ipj ファイルのパスの定義が正しいことを確認してください。

プロジェクト タイプを決定する

プロジェクト ファイルには 2 つのタイプがあります。1 つは Vault プロジェクト ファイル(ユーザがファイルを共有する共有作業グループ環境用)であり、もう 1 つはシングル ユーザ プロジェクト ファイル(作業グループのメンバとして作業しないユーザ用)です。

プロジェクト タイプに関する推奨事項:
 

シングル ユーザ

Vault

インクルード ファイル

なし

なし

作業スペースの位置

「.¥」に定義

「.¥」に定義

作業スペースの位置

なし

なし

ライブラリ

1 つまたは複数

1 つまたは複数(作業スペースの下にネストされていない)

CAD マネージャには、Autodesk Vault Basic プロジェクト ファイルを作成して、共有環境でファイルを管理することをお勧めします。ユーザは、ファイルをチェックアウトし、各自のローカル作業スペースで操作することができます。そのため、ファイルの名前変更や既存のデザインのコピーといったプロセスも簡易化されています。

プロジェクトの作成または編集時、プロジェクト タイプを設定します。このタイプによって、ファイルの編集と保存を行える場所、ファイルにアクセス可能なユーザ、およびチェック イン/チェック アウトの動作が決まります。

プロジェクト計画を実行する

プロジェクトの計画に従って、[プロジェクト]ウィザードでプロジェクトを作成します。[プロジェクト]ウィザードを使用すると、プロジェクト ファイルと同じフォルダ内に作業スペースが作成されます。作業スペースの位置を変更することはできますが、その場合も、プロジェクト ファイルを含むフォルダのサブフォルダとして設定してください。

既定のプロジェクト フォルダの場所は My Documents¥Inventor ですが、別の場所に変更することもできます。

プロジェクト エディタを使用して追加オプションを設定します。

プロジェクトを設定するときは、使用するライブラリのみを追加してください。必要のないコンテンツ センター ライブラリをすべて削除しておけば、表示されるデータが少なくなり、パフォーマンスが向上します(ライブラリをプロジェクトから削除しても、サーバには保持されているので、後でプロジェクトに再び追加できます)。