ハーネス データを自動作成する(.xml および .csv のインポート)

ハーネス アセンブリは通常、多くの個別のワイヤやマルチコンダクタ ケーブルを収容します。これらは、ハーネス アセンブリ内に配置し、適切なピンにアタッチする必要があります。ワイヤやケーブルを個別に配置するのではなく、ワイヤ リスト データ セットをインポートし、ハーネス アセンブリ内の接続を自動的に行うことができます。インポート ファイルの形式は、.csv または .xml のどちらかです。.xml 形式のインポート ファイルを使用すると、バーチャル パーツを生成して、プロパティなどの追加データを含めることができます。

ワイヤとケーブルをインポートすると、インポートの状態が表示され、[インポートしたハーネス データ]ダイアログ ボックスが開き、インポートの詳細を記録したログ ファイルが生成されます。

注: インポート ファイルには、ハーネス アセンブリ内で電気部品やスプライスを作成、配置するための十分な情報が含まれているわけではありません。インポートを正常に実行するには、これらのオブジェクトがハーネス アセンブリ内に既に存在している必要があります。

ファイルをインポートする前に電気部品データをチェックする方法

インポート ファイルで使用されるすべてのコネクタとスプライスが、既にアセンブリ内に配置されていて、適切な参照指定を含んでいることを確認するには、[ケーブル&ハーネス]タブの[ハーネス データを確認]を使用します。[ハーネス データを確認]を使用すると、データ内で定義されているすべての電気部品についてインポート ファイルが解析されて、ダイアログ ボックスに一覧表示され、欠落している参照指定情報が示されます。これにより、インポートを正常に実行できるように、修正を加えたり、欠落しているデータを追加することができます。

ワイヤとケーブルをインポートするための作業手順

ワイヤとケーブルをインポートするには、該当するスプライス オカレンスとコネクタ オカレンスに一意の [参照指定](RefDes) プロパティを設定し(まだ設定されていない場合)、使用する 1 つまたは複数のインポート ファイルを選択します。インポート ファイルには、.xml ファイル、または設定ファイル(.cfg)とカンマ区切りのデータ ファイル(.csv)があります。同じインポート ファイルまたは別のインポート ファイルを使用して、インポート プロセスを複数回実行することができます。

設定ファイル(.cfg)とデータ ファイル(.xml または .csv)の違い

データ ファイルには、拡張子 .csv が付き、アクティブなアセンブリ内の各ワイヤ(ケーブル ワイヤを含む)の 2 点間の接続が指定されています。設定ファイルには、拡張子 .cfg が付き、入力データ ファイルの形式が記述されています。入力パラメータ、そのデータ タイプ、および対応する単位が記述されています。.xml データ ファイルには、.cfg ファイルと .csv ファイルの両方で提供される情報が結集されています。また、.xml データ ファイルには、.csv ファイルには含めることのできないプロパティとバーチャル パーツに関する情報を含めることもできます。

注: ワイヤ リストをインポートする際に、Wire Library サンプル フォルダにある .cfg および .csv ファイルは使用しないでください。Wire List Import フォルダにあるファイルを使用してください。

.csv および .cfg ファイル内の各ロケールで使用される区切り記号

.cfg ファイルも .csv ファイルも、値を区切るための区切り記号を使用します。区切り記号には、通常はカンマが使用されます。米国以外のロケールでは、通常はセミコロンが使用されます。Windows の地域設定や言語設定で指定された区切り記号にかかわりなく、どちらの区切り記号でも使用できます。

ケーブル&ハーネスの Tutorial Files フォルダ内の Wire Library フォルダと Wire List Import フォルダに、区切り記号を使用したファイルのサンプルが含まれています。たとえば Wire Library フォルダでは、ケーブル ライブラリ用のカンマ区切りのファイルは CableLibrary.cfg で、セミコロン区切りのファイルは CableLibrary_semicolon.cfg です。

インポートされたワイヤに対して、どのようなチェックが実行されますか。

インポートでは、有効な接続点や、有効なライブラリ ワイヤ名またはライブラリ ケーブル名のチェックによりデータ ファイルがチェックされます。また、それぞれの値が設定ファイルで指定されたプロパティとタイプに一致しているかどうかの検証も行われます。検証で発見されたエラーによっては、ワイヤのデータの一部分が無視されたり、ワイヤ全体がスキップされます。検証で発見されたすべてのエラーは、[インポートしたハーネス データ]ダイアログ ボックスとログ ファイルに報告されます。

インポート中のデータの処理方法

ワイヤの場合、.csv ファイルの各行は、アクティブなハーネス アセンブリ内で新しいワイヤ オカレンスを生成するために使用されるデータを表しています。ケーブルの場合、.csv ファイルの各行は、ケーブル オカレンスへの参照を表しています。Wire ID が指定されていて、Cable ID と Conductor ID が指定されていない場合は、データ ファイルの行はワイヤとして扱われます。Cable ID と Conductor ID が指定されている場合、データ ファイルの行はケーブル ワイヤとして扱われます。

プロパティの順序は、.cfg ファイルの 3 行目で定義されています。プロパティの名前と値では大文字、小文字が区別されませんが、データ ファイルの値では大文字、小文字が区別されます。

.xml と、.csv/.cfg インポート ファイルのインポート プロセスでは、既存のワイヤ オカレンスやケーブル ワイヤのオカレンスのプロパティが更新されず、接続が変更されません。インポートするハーネス オブジェクトにカスタム プロパティがない場合は、オブジェクトを削除して、更新およびインポートを行います。

インポートしたデータに関する問題を検出、修正する方法

ワイヤやケーブルをインポートする前に、[インポートしたハーネス データ]ダイアログ ボックスが表示されます。このダイアログ ボックスには、インポートするすべてのデータとエラーが一覧表示されます。追加のオプションを表示するには、一覧内の項目を右クリックします。表示されるオプションは選択した項目によって異なり、アセンブリ内の定義を完了するために必要な情報を追加したり、エラーを検出して修正することができます。

AutoCAD Electrical とケーブル&ハーネスの間で転送されるデータ

AutoCAD Electrical とケーブル&ハーネスの間でインポートおよびエクスポートされるプロパティには、参照指定(コンポーネント タグ)、Wire ID(ワイヤ番号)、Cable ID(ケーブル コンダクタ ワイヤ層)、カスタム プロパティがあります。AutoCAD Electrical のデータをケーブル&ハーネスにインポートするための準備方法、およびケーブル&ハーネスのプロパティが AutoCAD Electrical で処理される方法の詳細については、AutoCAD Electrical ヘルプを参照してください。