安全率

すべてのオブジェクトには、使用されている材料に応じて応力限界があります。これは材料降伏または最大強度で表現されます。鉄の降伏限界が 200 MPa だとすると、この限界を超える応力は、何らかの恒常的な変形をもたらします。設計が降伏限界を超えることにより恒常的な変形を受けることを想定していないとすると(多くの場合)、この場合の最大許容応力は 200 MPa です。

安全率は、降伏応力を使用している場合、最大許容応力の相当応力(ミーゼス)に対する比率で計算できます。許容できる設計では、1 以上にする必要があります(1 未満の場合は、恒常的な変形が起こります)。最大強度を使用する場合は、安全率の決定に最大主応力が使用されます。

安全率の結果から即座に、降伏が発生する可能性がある領域が見つかります。相当応力の結果は、値の高低にかかわらず、応力が最高の領域を赤で表示します。安全率が 1 の場合、材料が降伏点にあることを示します。多くの設計者は、荷重が最大になる場合を想定し、安全率を 2 ~ 4 の間にするため努力しています。設計の一部の部分が降伏しても、最大予測荷重が繰り返し発生しない限り、パーツが破壊されることにはなりません。高荷重が繰り返されると疲労破壊を起こすことがありますが、これは Autodesk Inventor Simulation 構造解析ではシミュレートできません。状況の評価には工学原理を参照してください。