自動リミットは、指定した境界を基準として、選択した設計の特定要素を監視します。
監視対象の特定要素が境界のリミットより上または下になると、警告インジケータが表示されます。自動リミットは、距離、長さ、体積、質量などを計測するときにも使用できます。
[計測]コマンドに慣れている場合は、[自動リミット]を恒久的な計測と考えることができます。設計が要件に適合しているかどうかを常に確認しなくても、自動リミットを定義することができます。[OK]、[警告]、および[重大な警告]の各リミットの範囲を設定できます。
グラフィックス ウィンドウにおいて、緑、黄、および赤の記号は、オブジェクトが自動リミットの境界に適合しているかどうかについて、現在のステータスを示します。リミットが境界条件を超えると(上または下に)、記号の色および形状が変化してそれを知らせます。
パーツ環境では、パーツの終端マーカーをスケッチの関連フィーチャを通過してドラッグした場合、記号は表示されたままとなります。
[寸法自動リミット]、[エリア周長自動リミット]、[物理プロパティ自動リミット]の 3 つのタイプの自動リミットがあります。
寸法自動リミット
寸法自動リミットを使用するときは、選択項目によって自動リミットのタイプが絞り込まれます。たとえば、モデルの平面の 1 つを選択し、モデルの別の平面を選択したとします。このコマンドは、有効な自動リミット タイプは、角度または最小距離であることを認識します。
- 長さ
- 選択したエッジの長さをモニタします。計測の結果は、累積の長さを出力するエッジの累計結果にすることができます。計測に組み込む値は加算または減算できます。
- 距離
-
[距離]: 選択した形状間の距離をモニタします。計測の結果は、累積の長さを出力するエッジの累計結果にすることができます。計測に組み込む値は加算または減算できます。
- 角]
- 選択した形状間の角度をモニタします。計測の結果は、累積角度を出力する選択した形状の累計結果にすることができます。計測に組み込む値は加算または減算できます。
- 直径
- 円柱、円柱状の断面、球、球状の断面など、選択した形状の直径をモニタします。計測の結果は、累積値を出力する選択した形状の累計結果にすることができます。計測に組み込む値は加算または減算できます。
- 最小距離
- 選択した形状間の最小距離をモニタします。計測の結果は、累積の長さを出力する選択した形状の累計結果にすることができます。計測に組み込む値は加算または減算できます。
エリア周長自動リミット
- 面積
- 選択した面の面積をモニタします。計測の結果は、累積の面積を出力する選択した形状の累計結果にすることができます。計測に組み込む値は加算または減算できます。
- 周長
- 面を囲むエッジの長さをモニタします。計測の結果は、累積の長さを出力する選択した形状の累計結果にすることができます。計測に組み込む値は加算または減算できます。
物理プロパティ自動リミット
- 体積
- 選択した入力形状の体積をモニタします。計測の結果は、累積体積を出力する選択した形状の累計結果にすることができます。計測に組み込む値は加算または減算できます。
- 質量
- 選択した入力形状の質量をモニタします。計測の結果は、累積質量を出力する選択した形状の累計結果にすることができます。計測に組み込む値は加算または減算できます。
自動リミットの境界は、色(緑、黄、赤)と形状(円、三角形、四角形)の両方を使用して、境界条件に関するフィードバックを行います。各色は次の条件に相当します。
- 緑: 境界制限の範囲内
- 黄: 境界制限付近
- 赤: 境界制限を超過
これにより、設定した境界に関してモデル条件の識別がしやすくなります。モデル値が赤の境界などの境界制限を超える場合、自動リミットはグレーの X として表示されます。
自動リミットを使用できる環境
自動リミットは、Autodesk Inventor Studio、コンストラクション、ソリッド編集、フラット パターン、およびエンジニア ノートブック以外のすべての環境で使用できます。