冷却時間変化結果

冷却時間変化結果は、成形品の各領域の樹脂固化時間と成形品全体の平均固化時間との差を示します。

平均固化時間は、既存の冷却管を考慮して、表面積に基づいて計算されます。赤色で表示される正の値でプロットされている領域では、固化に要する時間が平均より長くなっています。青色で表示される負の値でプロットされている領域では、固化に要する時間が平均より短くなっています。この結果の 0 の値は平均固化時間を表します。



この結果の使用法

赤色の領域は、成形品の平均温度よりも高い温度になっています。その領域でさらに冷却が必要なことを示します。

温度変化結果と冷却時間変化結果を併せて解釈することで、肉厚の変更などの成形品の再設計が必要な箇所、金型でバブラーなどの冷却装置の設置が必要な箇所、冷却が急速な領域から冷却管の移動が必要な箇所を特定できます。

サイクル タイムの予測は、成形品肉厚の 90% が固化するまでの時間に基づいています。この 90% という値は、成形品が突出可能となる固化率の標準的なしきい値です。冷却時間変化結果は、モデルのすべての部分が完全に固化するまでに要する時間に基づいています。この結果を使用して、成形品を突き出す前に重要な領域で適切な固化を可能にするために、予測されたサイクル タイムを延長するかどうかを判断できます。

確認事項

成形品の固化時間を均一にするために利用できる成形品設計オプションが多数用意されています。変更を行った場合は、それによって別の問題が発生していないか確認してください。

冷却時間変化が非常に小さい場合 発生する可能性のある問題
その領域の肉厚を厚くして、固化に要する時間を長くする。 成形品に機能的な問題が発生する可能性がある。
樹脂温度を上げる
  • サイクル タイムが長くなる。
  • 材料劣化。データベースで材料に指定されている温度範囲内に温度を維持する。
冷却時間変化が非常に大きい場合 発生する可能性のある問題
その領域の肉厚を薄くして、固化に要する時間を短くする。 設計に機能的な問題が発生したり、構造面の強度が低下する可能性がある。