突出可能温度への到達時間、成形品結果

突出可能温度への到達時間、成形品結果は、冷却解析で生成され、サイクル開始から突出可能温度に到達するまでに必要な時間を示します。

測定開始時に、成形品は樹脂温度(Tmelt)で材料は充填されると仮定されます。

突出可能温度への到達時間は、金型壁面温度で計算されます。指定されたサイクル タイム終了時に、金型壁面の成形品が突出可能温度 (Teject) を超えると、Dual Domain 解析では警告が解析ログに出力されます。

警告を防止するには、次の対応策を取ることができます。
  1. サイクル タイムを延長して、冷却時間を長くする。
  2. 冷却回路を既に設計済みの場合は、冷媒温度を下げる。
  3. 要素が固化していない領域に冷却回路を設置する。

この結果の使用法

成形品の固化は均一であることが理想的です。成形品の冷却時間が長い領域には、ホット スポットまたはより厚い断面がある可能性があります。

モデルの大部分の固化と、最後に固化する領域との時間差を確認します。この差が大きい場合、問題の原因が肉厚の増大または高い金型温度にあるのかを確認します。厚肉部が問題である場合は、成形品の再設計を検討します。高い金型温度が問題である場合は、冷却レイアウトを修正してホットスポットを除去します。

また、突出可能温度への到達時間結果を冷却時間変化結果と組み合わせて、不均一な冷却を診断できます。

この結果は、成形品の詳細な冷却解析を実行するために、冷却レイアウトを設計する際に活用できます。「突出可能温度への到達時間、成形品」結果は修正措置を提示します。

確認事項

突出可能温度への到達時間、成形品結果の参照時には、次の点について確認します。