アンカー平面

反り解析の実行後、反りの測定に使用する基準平面を定義する必要があります。これがアンカー平面で、アンカー点と呼ばれる 3 点を変形前の成形品で選択して定義します。

アンカー平面の設定位置

反り解析結果を表示する際には、アンカー平面の位置を慎重に検討してください。アンカー平面は、成形品の平坦な部分に設定します。それにより、変位をわかりやすく表示でき、変位の影響を最も明確に解釈できます。

次のような位置にアンカー平面を設定可能です。

注: アンカー平面は XY 平面に対して平行である必要はありません。

3 つの参照点の選択

アンカー平面は、成形品上で 3 つの点を選択することによって定義します。大きな領域でこの 3 つの点を選択して、わかりやすく表示できる基準平面を定義します。次に示すように、この平面を基準にして変形を測定します。

アンカー点を定義する順序は、反り解析結果に影響を与えるため重要です。

注: アンカー点は成形品のコーナーに設定する必要はありません。通常、アンカー点は組み立ての完成した成形品の修正点、または 2 つの成形品が結合するエッジに沿って設定されます。


変形前のモデル上に設定された 3 つのアンカー点。測定には、変形後の成形品はこの平面を基準として向きを設定する。



最初に定義されたアンカー点は前面中央の点。測定対象の成形品のこれに対応する点は、常にこのアンカー点と合わせて配置する。



2 番目のアンカー点は 1 番目のアンカー点からの直線を定義する。測定対象の成形品のこれに対応する 2 番目の点は、1 番目のアンカー点の位置を維持しながら、この直線に沿って配置する。



3 番目のアンカー点はアンカー平面を定義する。測定対象の成形品の 3 番目の点は、最初の 2 つのアンカー点の位置を維持しながら、この平面上に設置する。



アンカー平面に対して、この成形品は正しい向きに配置されている。



アンカー平面と成形品の距離は、反りの反復測定となる。

アンカー平面の定義の変更

アンカー平面を定義するために選択した 3 つの位置は、それぞれ対応する 3 つの記号で示されます。アンカー平面の定義を変更するには、この記号の 1 つまたは複数を成形品上の新しい位置にドラッグします。マウスの左ボタンを放すと、記号が新しい位置に配置され、変形結果が自動的に更新されます。