ベント解析は、樹脂流動における空気圧の影響を予測し、キャビティ内に閉じ込められた空気を金型外へ排気できる適切なベント位置を選択するために使用します。
ベント解析を実行するオプションは、3D 熱可塑性樹脂射出成形、熱可塑性樹脂オーバーモールディング、リアクティブ成形解析および半導体封止成形プロセスで、充填または充填+保圧 (3D 連成フロー ソルバーを使用) を含む解析順序を選択している場合に利用できます。
ベント解析は、圧縮性樹脂の流動挙動を処理する解析方程式に基づいて、指定したベント解析位置(エアー ベント)の圧力降下を計算します。
またベント解析では、理想気体の状態方程式を使用して、成形品に残っているエアー トラップ内の圧力も計算します。
次に、流動方程式の解析において、計算されたエアー トラップ内の圧力をメルト フロントの圧力を定義する境界条件として適用します。これらの計算により、キャビティ内の空気圧の樹脂流動に対する影響が求められます。
解析を開始するには、最低 1 点のベント解析位置(3D モデルではノード)を指定する必要があります。ベント プロパティの既定値を受け入れることもできますが、プロパティ(ベント サイズ、ベント出口圧力、最小ボイド体積、ベント解析位置グループなど)を指定することもできます。
ベント解析に固有な結果には、[エアー ベントを含むエアー トラップ]結果および[ベント領域圧力]結果があります。