回路除熱効率結果で、成形サイクル中に各冷却管セクションが金型の熱を抽出する効率を測ることができます。
この数値は、冷却システム内の相対的な効率を示します。
ほとんどの場合、冷却管は金型を冷却しており、正のプロット値で示されます。最も高い効率を持つセクションには 1 の値が割り当てられられます。それ以外の除熱効率は 1 より小さい小数で表されます。
冷却管が金型を加熱している場合は、負のプロット値で示されます。最も高い加熱を示すセクションには -1 の値が割り当てられ、それ以外の加熱効率は -1 より大きな小数で表されます。
回路除熱効率値は、以下のパラメータから算出されます。
一般に、個々のパラメータと除熱効率との関係は非線形であるため、全体の関係は複雑なものとなります。「成形品から冷却管までの距離」以外の上記のパラメータは、冷却効率に寄与する要因として、それぞれ独立した結果として生成され、利用できます。
回路除熱効率結果により、他の冷却管と比べて、どの冷却管がより多くの熱を抽出しているかを特定できます。回路除熱効率がゼロに近い冷却管は冷却していないことを示します。このような冷却管が熱負荷のない領域にある場合は削除してかまいません。
回路除熱効率が低い冷却管が、高い熱負荷のある領域に位置している場合は、冷却管の効率を改善する必要があります。改善方法には、冷却システム設計を変更して冷却管を成形品に近くなるように移動する、バブラーやバッフルの導入、流量や冷媒入口温度などの回路パラメータの変更などがあります。