冷却解析ログには、冷媒入口から冷媒出口までの冷媒温度の変化が記録されます。
- 外部繰り返し計算
- 解析では、最初に回路金属温度の初期温度分布が仮定され、これらの温度に基づいて回路冷却解析が行われます。その後、この回路分布から得られたデータを使用して、成形品と金型の境界要素冷却解析が行われます。この境界要素冷却解析から、回路金属温度の新しい温度分布が得られます。これらの回路金属温度に基づいて、冷却回路解析が再び行われ、境界要素解析の新しい境界条件が得られます。その後、境界要素解析が再び繰り返され、収束に至るまでこの繰り返しが継続されます。
- サイクル タイム
- これは、充填、保圧、冷却、および型開閉時間の合計です。自動冷却解析を実行すると、関連温度分布を伴う解析の結果としてサイクル タイムが得られます。
- 平均温度繰り返し計算
- 境界要素方式で、成形品の平均温度分布を計算します。この平均温度は、成形品から金型への熱流束、冷却回路に放出する熱、および外側境界からの熱損失に依存します。熱流束計算と平均温度計算は結合され、これら 2 つの計算の間でさまざまな収束計算が行われます。内部の収束前の流束と温度分布間の収束計算数がここに記録されます。
- 平均温度偏差
- 計算許容値は、冷却解析のプロセス設定ウィザードのアドバンス設定で設定します。既定は 0.1 度です。繰り返し計算は、温度計算がこの許容値の範囲内になるまで継続します。この数値を確認することで、平均温度式の収束率を監視できます。計算が収束しない場合、この数値が指定値未満になることはありません。
- 温度差繰り返し計算
- 温度差式は、Midplane 成形品モデル、またはインサートおよびパーティング平面を持つ Dual Domain/3D モデルにのみ適用されます。Midplane 成形品モデルでは、成形品の平均温度と、その成形品全体での温度差が計算されます。この情報から、表側温度と裏側温度が得られます。インサートおよびパーティング平面についても同様です。温度差式は、個々の収束計算内で平均温度計算、熱流束計算、および冷媒温度差計算に結合されます。この値は単にこの式の収束率を示すものであり、収束していない場合は、このパラメータからそれがわかります。この値が指定値未満になった時、計算は収束します。
- 温度差偏差
- 内部の収束の温度差計算で必要な収束計算回数が示されます。
- 回路温度収束誤差
- 冷却回路解析は境界要素方式と組み合わせて計算します。このパラメータから、冷媒温度分布が外部収束計算ごとにどれだけ変化するかがわかります。このパラメータが 0 に向かうにつれ、境界要素の収束計算が継続されても冷媒温度分布があまり変わらず、解決に近づいていることを表します。冷媒の許容値の範囲は成形品の許容値に比べてはるかに狭く、解析の終了時には最終的な誤差が出力されます。