コンバージョン結果

コンバージョン結果は、成形品の特定の肉厚部が持つコンバージョン値(硬化度)を成形過程全体にわたって示します。この成形品の肉厚は肉厚方向表示位置で示されます。

コンバージョン結果は、ソルバー パラメータで指定した[プロファイル結果の数]が 「0」以外の場合に、Midplane または Dual Domain リアクティブ成形解析で生成されます。

この結果の使用法

コンバージョンの不足は成形で多く見られる問題で、硬化過程が完了する前にキャビティの中で材料が固化(硬化)したときに発生します。材料が事前硬化する場合は、材料の溶融が速く、それに続いて強いためらいが発生していることがわかります。これは、材料の温度が高すぎるために粘度が急激に低下し、材料が事前硬化するときには粘度が急激に高くなることを示しています。

事前硬化が発生する場合は、成形品全体のコンバージョンがその材料の推奨突出可能コンバージョン値になるように、指定の硬化時間を長くします。

肉厚方向表示位置値は 0 から 1 の数値で表現します。この値が 0 の部分は成形品の中央を表し、1 はプラスチックと金属の接触面 (金型の表面) を表します。コンバージョン結果は、成形品の選択した肉厚方向表示位置の硬化度を示すものです。

注: 充填過程で、肉厚内部のコンバージョンの分布とプロファイルを追跡することは非常に重要です。特に、材料のファウンテン フローが発生するメルト フロントで重要です。

確認事項

事前硬化
硬化時間を長くするか、樹脂温度または金型温度 (またはその両方) を下げて、再度成形する。硬化時間を長くすることで、高い耐熱性と長寿命を持つ製品が得られる。
流量
流量が過剰な場合、せん断熱が発生し、材料が金型に流入した時点で、コンバージョンが進み過ぎていることになる。これは材料の過度に早い硬化の原因となる。
注: 上記のような変更は、ライセンスのある Autodesk Simulation Moldflow Adviser または Autodesk Simulation Moldflow Insight 製品を使用した場合にのみ実行可能です。