金型インサート

インサートとは、金型のキャビティ ブロックとは別に作成される金型部品です。所望のキャビティ形状や冷却効果を得るために、キャビティ ブロックにインサートを挿入します。

熱伝達におけるインサートの効果

金型インサートによって熱伝達が促進されるのは、冷却管がインサート内またはその近くに配置されている場合に限られます。インサートを使用して、金型の特定の領域で冷却速度を変更することができます。よく見られる例として、主要表面の肉厚より薄いリブを持つ成形品があります。このような成形品では、主要表面の方が面積収縮が大きいために、薄いリブの反対方向に反る傾向があります。リブ領域の温度を高くすることで(伝導性インサート)、成形品を逆方向に反らせ、目的の形状に戻すことができます。伝導率が低いインサートや独立した冷却回路を持つインサートを使用して、リブを形成することもあります。これによってリブの温度を効果的に制御できます。



インサートのモデリング

インサートの各面を表す領域を使用してインサートをモデリングします。最も単純な形状では、完全なインサートとは、6 つの表面の立方体で定義される閉じたボリュームです。複雑な断面形状を持つインサートを使用して、キャビティ モデルの形状に合わせることもできます。この場合のインサートは、基本的な 6 つの表面よりも多い表面で構成されます。インサートに別のインサートを追加して、さらに複雑な形状にすることもできます。大きなインサートに小さいインサートを追加する場合、大きなインサートの表面には、小さいインサートが接続するための内部境界を設定する必要があります。

プラスチック表面のエッジがインサート表面を横切っている場合、プラスチック表面のメッシュとインサート表面のメッシュが整合するように、インサート表面に内部境界を追加する必要があります。インサートは、金型の外側表面と接触していないことが必要です。

注: インサートごとにメッシュを設定し、インサートを正しい方向に配置する必要があります。