DOE 解析の制限

DOE 解析結果を精査して、これらが妥当であるかを判断することが重要です。結果が妥当ではない場合は、入力変数の範囲を縮小して解析を再実行します。

ある条件下では、影響解析方法および応答解析方法どちらにおいても、統計的方法実行の制限のために、非現実的な結果が生成されることがあります。次のような結果が生成される場合があります。

負の値

応答解析実験に対して DOE 結果を生成するのに必要な実行数を最小化するために、このデータに 2 次方程式を適用します。ほとんどの場合、これにより妥当な結果が得られます。しかし、たとえば、ショート ショットなど、データ点間に大きな差がある場合などは、2 次曲線が X 軸より下になり、負の値となります。

解決法 : 負の値を見つけた場合は、入力データの範囲を縮小して、確認する領域をより明確に特定し、逸脱したデータ点を削除して解析を再実行します。これは、[DOE ビルダー][変数]タブで実行できます。

解決法 : 負の値を見つけた場合は、入力データ範囲が広すぎることを意味し、この範囲を縮小して確認する領域をより明確に特定し、逸脱したデータ点を削除します。結果をさらに確認する前に、解析を再実行する必要があります。

Taguchi 方式実行中の非現実的または不適切な影響データ

影響解析実験の実行時に、基本的な方法を使用した場合の必要な実験数は、およそ 2 x となります。

ここで、x = 入力変数の数

入力変数の品質基準への計算された影響パーセンテージは、この方法を使用している変数に完全に依存しますが、解析時間は大幅に長くなる可能性があります。解析時間を削減するために、ここで Taguchi 方式を使用して、入力変数の品質基準に与える影響を解析します。

Taguchi 方式では直交表を使用して、同数の実行において含むことができる変数の数を拡大します。この方式では、3 つの変数を選択すると、23 = 8 回の代わりに、4 回の実行のみが必要となります。

同様に、7 つの変数を選択すると、27 = 128 回の代わりに、8 回の実行のみが必要となります。

この方式の欠点は、入力変数の計算された影響が、その変数のみに依存しなくなり、他の変数との直交関連からの影響を受けることです。ほとんどの場合、この影響はわずかのものです。しかし、特定の変数の影響自体がごくわずかである場合、他の変数からの影響は大きくなり、計算結果はこの影響を反映するものとなります。