反り後の屈折率変化結果

反り後の屈折率変化結果は、反り後の屈折率変化と材料データベースに示される材料の基準屈折率との差を示します。

この差は成形品内の応力の結果として発生します。

この結果はテンソル値です。結果の表示方法を変更するには、プロット プロパティを変更します。この結果を最も適切な方法で表示するには、[プロット プロパティ] [結果]タブ > [プロパティ]パネル > [プロット プロパティ]を選択し、[方式]タブの[選択]ボックスで[テンソルを軸として]または[テンソルを楕円体として]を選択します。

反り後の屈折率変化結果は、3D 反り解析終了時に生成されます。

この結果の使用法

この結果を使用して、変形後の成形品内の応力によって発生する、屈折率の変化を定性的に検出することができます。これらの応力は、突出後に緩和できなかった金型内の残留応力、または成形品の冷却および変形によって生じる応力から発生します。この結果の値が高い場合は、射出位置を移動する、成形条件 (冷却時間の延長など) の変更によって成形品内の応力を低減する、モデルの形状の変更によって光学的に重要ではない成形品の位置に応力を集中させるなどの対策を取ることが必要な場合があります。

注: 成形品の用途によって、許容可能な屈折率変化が異なります。値 0.1 は、一般的な用途では許容値ですが、光学的な用途では大きすぎる値です。

確認事項

複屈折は、屈折率変化テンソルが異なる主方向で異なる値を持つときに発生します (この結果は楕円体として表示されます)。複屈折は、テンソルの向きに応じて 2 種類の視覚効果を引き起こします。成形品の用途によって、どちらの効果が重要であるかが決まります。

二重像
屈折率変化テンソルに、入射光方向に沿った軸がない場合、成形品内を調べると、偏光していない光が二重像として見えます。
偏光効果
屈折率変化テンソルの軸のいずれかが入射光の対して平行である場合は、二重像は現れませんが、代わりに光の偏光が変化します。この効果は、テンソルの 2 つの直交成分の長さの違いに比例します。偏光の変化は、シャボン玉の表面のような色の帯のように見える場合があります。

屈折率変化テンソルが各軸で対称的な場合 (テンソルは球体として表示されます)、複屈折は発生しませんが、成形品全体でテンソルの大きさが違う場合には、レンズ効果が発生する可能性があります。