配向の影響による反りの低減

配向の影響はいくつかの方法で変更できます。

配向による反りの改善方法 (材料変更による改善は除く)

配向は、材料のせん断と固化の影響の組み合わせによって発生します。



成形条件の変更

成形条件(金型温度、樹脂温度、射出速度など)を変更することによって、配向を低減できる可能性があります。上記の他の 2 つの方法とは異なり、この修正方法はモデルまたは金型を変更する必要がないため、最も費用がかからない方法です。

ゲート位置の変更

成形条件を変更しても配向の影響を十分に低減できない場合は、ゲートのタイプまたは位置の変更、あるいはモデル肉厚の変更を検討する必要があります。(注意: ゲート位置を変更しても成形品の設計仕様は変更されないため、ゲート位置の変更は、複雑形状のモデルや肉厚変化の大きなモデルで試しやすい方法です)。ゲートに対する変更には、単純なゲート位置の変更以外に、端部のゲート、ファン ゲート(Autodesk Simulation Moldflow Insight のみで利用可能)、多点ゲートの使用が含まれます。これらの変更はすべて、成形品の形状を大幅に変更しなくても実行できます(ただし、金型の作成前であることが前提となります)。代替ゲート位置(またはタイプ)を決定した後、変更後のモデルを再び解析します。この操作は、許容できる配向レベルになるまで反復して実行します。

モデルの肉厚の変更

肉厚を変更することで、より効果的にモデルの配向の影響を低減できると判断した場合は、問題領域の肉厚を変更し、変更後のモデルを再び解析します。この操作も許容できる配向レベルになるまで繰り返し実行します。

注: 上記のような変更は、ライセンスのある Autodesk Simulation Moldflow Adviser または Autodesk Simulation Moldflow Insight 製品を使用した場合にのみ実行可能です。