コーナー効果による反り

反りは、コーナー部のある成形品によく発生する問題です。

コーナー部で反りが発生する主な原因として、次の 2 つが挙げられます。

熱の蓄積
成形品のコーナー部から熱を抽出する能力が低いため、冷却が非対称となり、熱的に誘導された応力が発生します。
収縮差
金型拘束が原因となって、肉厚方向の収縮が、成形品のコーナー領域における平面内収縮よりずっと大きくなるため、さらなる変形が生じます。

Autodesk Simulation Moldflow Insight では、すべての冷却および反りのシミュレーションで、熱の効果が既定で考慮されています。反り解析のアドバンスオプションで、[コーナー効果の考慮]オプションがオンの場合、金型拘束によって生じる収縮差の要因が考慮されます。

コーナー部の収縮差の効果、およびこの効果の数学的な手法に関する詳細情報については、次の発表論文を参照してください。

Ammar, A., Leo, V., and Regnier, G., "Corner deformation induced by shrinkage anisotropy of injected thermoplastics: Experimental study and numerical approach", PPS-17 (2000)