バルク コンバージョン結果

バルク コンバージョン結果は、成形プロセス全体(充填過程および硬化過程)における、成形品の肉厚方向での平均の材料コンバージョン(硬化)を算出して示します。

この結果は、Midplane および Dual Domain リアクティブ成形解析で生成されます。

この結果の使用法

コンバージョンの不足は成形で多く見られる問題で、硬化過程が完了する前にキャビティの中で材料が固化(硬化)したときに発生します。材料が事前硬化する場合は、材料の溶融が速く、それに続いて強いためらいが発生していることがわかります。これは、材料の温度が高すぎるために粘度が急激に低下し、材料が事前硬化するときには粘度が急激に高くなることを示しています。

事前硬化が発生する場合は、成形品全体のコンバージョンがその材料の推奨突出可能コンバージョン値になるように、指定の硬化時間を長くします。

目安としては、熱硬化性樹脂では、プロセスの最後でコンバージョンが 80% に達している必要があります。しかし、低価格な製品の場合や使用している材料によっては、50% 程度のコンバージョンでも十分なことがあります。

注: 硬化が遅い部分は、バルク コンバージョン結果をアニメーション化して確認します。

確認事項

事前硬化
硬化時間を長くするか、樹脂温度または金型温度 (またはその両方) を下げて、再度成形する。硬化時間を長くすることで、高い耐熱性と長寿命を持つ製品が得られる。
流量
流量が過剰な場合、せん断熱が発生し、材料が金型に流入した時点で、コンバージョンが進み過ぎていることになる。これは材料の過度に早い硬化の原因となる。
注: たとえば、このプロットで時間が 54 秒のときのバルク コンバージョンが 0.42 となっている場合は、硬化完了時に材料のコンバージョン (硬化) が 42% に達していることになります。
注: 上記のような変更は、ライセンスのある Autodesk Simulation Moldflow Adviser または Autodesk Simulation Moldflow Insight 製品を使用した場合にのみ実行可能です。