突出可能温度への到達時間、成形品 （プロファイル） 結果は、冷却 解析で生成される Dual Domain 結果で、突出可能温度に到達するまでに要する時間を示します。この結果は、サイクル開始時から測定し、肉厚方向表示位置 = 1.000 である点で記録します。
測定開始時に、成形品は樹脂温度(Tmelt)で材料は充填されると仮定されます。
突出可能温度への到達時間は、金型壁面温度に基づいて各要素に対して計算されます。特定の要素の金型壁面温度が突出可能温度 (Teject) を超えている場合、解析ログに警告が出力され、その要素の結果は生成されません。
警告を防止するには、次の対応策を取ることができます。
- サイクル タイムを延長して、冷却時間を長くする。
- 冷却回路を既に設計済みの場合は、冷媒温度を下げる。
- 要素が固化していない領域に冷却回路を設置する。
この結果の使用法
成形品肉厚方向の温度変化を確認するには、成形品のさまざまな点の結果の XY プロットを作成します。これを実行するには、
をクリックし、
をクリックして[突出可能温度への到達時間、成形品(プロファイル）]結果までスクロール ダウンします。[プロット タイプ]を[XY プロット]に必ず変更し、[プロット プロパティ]タブで[独立変数]を[時間]から[肉厚方向表示位置]に変更します。
成形品の固化は均一であることが理想的です。成形品の冷却時間が長い領域には、ホット スポットまたはより厚い断面がある可能性があります。
モデルの大部分の固化と、最後に固化する領域との時間差を確認します。この差が大きい場合、問題の原因が肉厚の増大または高い金型温度にあるのかを確認します。厚肉部が問題である場合は、成形品の再設計を検討します。高い金型温度が問題である場合は、冷却レイアウトを修正してホットスポットを除去します。
確認事項
突出可能温度への到達時間、成形品結果の参照時には、次の点について確認します。
- 均一な樹脂の固化分布
- 回路レイノルズ数結果で、各回路のレイノルズ数の値が高いことを確認する。低い値は除熱が非効率であることを示す。関連する回路への流量を増加する。
- ホット スポットを除去して均一な冷却を達成させる。