コア層配向結果は、成形品各領域における要素ごとの平均的な分子の主要整列方向を表示する、成形品のコア層(流動層)での分子配向の指標です。
この結果は、Midplane または Dual Domain 充填解析で生成されます。
各三角要素のコア層配向は、肉厚方向表示位置が中心の層が転移温度に達する前の速度ベクトルに対して垂直です。これは、成形品のコア層領域で最もよく見られる配向です。他によく見られる配向として、速度ベクトルに沿った方向があります。
厳密な繊維配向解析がない場合、スキンおよびコア層配向は、繊維充填材料の使用時に分子または繊維がどの向きになるかを知るのに役立ちます。これらのベクトルの大きさは 1 つに正規化され、その値に与えられた表示倍率を掛けた値が表示されます。コア層配向は流動に対して横方向になります。
成形品の線形収縮も、配向に依存します。繊維等非充填樹脂の場合、スキン層配向の収縮(流動方向の収縮)は、分子配向によりコア層の収縮(流動垂直方向の収縮)より大きくなります。しかし、繊維充填樹脂の使用時には、スキン層配向方向における繊維の剛性と低い収縮によって、この状況が逆になることがあります。