保持圧結果は、保圧過程(充填完了から)において計算された、各領域の最大圧力を示します。
最大保持圧に大きなばらつきがある場合は、保圧過程での圧力がキャビティの末端まで達していないことを示します。
この結果は、Midplane または Dual Domain 保圧解析、およびオーバーモールディング解析で生成されます。
保持圧の差異は、次の原因によって発生します。
- 固化の速い薄肉部分がある、設計が不適切な成形品
- 不適切なゲートのサイズ、形状、または位置
- 保圧の不足
- キャビティ保圧時間の不足
異なる圧力で固化した領域には、収縮差の影響により、反り発生の可能性が高くなります。
この結果の使用法
保持圧結果を使用して、射出位置にかかる保圧がキャビティ全体に加わっていることを確認します。圧力分布が均一であれば、成形品が固化する際に均一な保圧が実現され、反り発生を防止できます。圧力のばらつきが大きいほど、反りが発生する可能性が高くなります。
注: 保持圧結果で表示されるすべての値が同時点で発生するわけではありません。各領域の最大圧力は保圧過程の異なる時点で発生します。
保持圧結果のばらつきの改善方法
- 保圧の増加
- 保圧時間の増加
- ゲート サイズの変更
- 保圧プロファイルの変更
確認事項
- 孤立した低圧力の領域が高圧力の領域によって囲まれる現象は、成形品の薄肉部分から厚肉部分へ樹脂が流入している場合に発生することがある。この場合、ゲート位置または成形品形状の変更が必要なことがある。
- フロー フロントが充填最終領域に接近したときに、均一な圧力降下が見られる場合、ゲートのサイズまたは保圧プロファイルに問題があることを示す。通常、この問題は、ゲートが小さすぎる、ゲートの固化が早すぎる、または保圧がかかる時間が不十分である場合に発生する。ゲートのサイズの増大、または保圧プロファイルを変更する。