蒸気品質結果は、非定常冷却解析を使用した、金型の急速加熱冷却シミュレーションで、凝縮蒸気と同時に存在する飽和蒸気の割合を示します。この結果は Dual Domain および 3D 解析で利用できます。
蒸気品質結果は、解析ログ内のデータと一緒に使用すると最も効果的です。解析ログはプログラムのステップが変化するタイミングを示すため、蒸気品質結果の確認時に、なにが起こっているかを把握できます。蒸気品質は、蒸気の質量を蒸気(気体)と凝縮(液体)の総質量で割って計算します。この結果の値は、蒸気が気体である割合と、凝縮されて液体となった割合によって決まります。この値が高いほど、蒸気(気体)が多いことを示します。
急速加熱冷却サイクルでは、2 次エアー パージは型開時間と同時に行われます。2 次エアー パージの後、蒸気を回路に送り込んで、蒸気加熱が開始します。このとき蒸気品質は最高値ですが、蒸気が凝縮するにつれて、すぐに値は低下し始めます。蒸気加熱の後、回路内の残留凝縮蒸気は、1 次エアー パージによって除去されます。次に冷媒が回路内に送り込まれ、冷却過程が開始します。このサイクルを繰り返します。
蒸気品質結果は、エアー パージ中、または冷却回路における冷媒の流動時には、反応しません。解析ログのタイミングを確認することで、サイクルの加熱過程がいつ開始するかを把握できます。
蒸気品質結果の参照時には、次の点について確認します。