プロセス設定ウィザード ダイアログ ボックス: 反り設定

プロセス設定ウィザードのこのページにアクセスするには、[プロセス設定] ([ホーム]タブ > [成形プロセス設定]パネル > [プロセス設定])をクリックします。ここでは、選択した解析順序の反り解析に関連するプロセス設定を指定します。

注: 次の一覧の項目には、現在のダイアログ ボックスでは利用できないものもあります。利用できる項目は、選択した解析テクノロジ、成形プロセス、解析順序に応じて異なります。

反り設定

反り解析タイプ
実行する反り解析タイプを選択します。
自動
このオプションは、Midplane メッシュ モデルで利用可能です。
ソルバーによって反りが安定しているか不安定かを判断するには、このオプションを選択します。
注: [自動]オプションを選択した場合、まず座屈解析が実行され、次に必要に応じて大変形解析が実行されます。
微小変形解析
この解析は、Midplane、Dual Domain、および 3D メッシュ モデルに対して実行できます。
この解析タイプは、成形品の反りが安定していることが予想される場合に選択します。
注: このタイプの解析では、微小変形解析を設定して、反りの主要因に関する情報を取得する場合に、 [反りの原因の特定] オプションを使用できます。
大変形
この解析は、Midplane、Dual Domain、および 3D メッシュ モデルに対して実行できます。
事前の自動解析または座屈解析の結果から成形品の反りが不安定と予想される場合は、この解析タイプを選択します。または、成形品の反りが安定しているか不安定かの判断が微妙な場合や、成形品の形状を正確に予測する必要がある場合にも、この解析タイプを選択します。
注: または、[ソルバー パラメータ]の設定を指定します。
座屈
このオプションは、Midplane メッシュ モデルで利用可能です。
ソルバーによって反りが安定しているか不安定かを判断するには、このオプションを選択します。
注: 事前に反り特性(安定/不安定)を把握している場合を除いて、まず、自動解析を実行することを推奨します。
四面体要素を 2 次にアップグレード
3D 反り解析で、メッシュ生成した 4 ノードの 1 次四面体要素を 10 ノードの 2 次四面体要素にアップグレードするかを指定します。
出力する応力結果
ソルバーが出力する、ラミネートに基づく応力に関連する結果を指定します。

これらの結果により、成形品内に存在する応力が把握できます。次の設定を利用できます。

  • なし
  • 主要残留応力
  • 最大せん断応力
  • Mises-Hencky 応力
  • すべての応力結果
注: 大規模モデルでは、応力結果計算に大量の CPU 時間を要し、結果の保存に大量のディスク容量を使用します。
応力解析タイプ
このオプションを使用して、ワイヤー スイープ/パドル シフトを予測するために実行する応力解析タイプを選択します。
ゲート サーフェスとコールド ランナーの考慮
コールド ランナーおよびゲート サーフェス要素がモデルに存在する場合、反り解析または応力解析でこれらの影響を考慮するかを指定できます。

次のような設定を選択できます。

ゲート サーフェスとコールド ランナーを除外
コールド ランナーおよびゲート サーフェス要素をモデリングしてないため、もしくは突出時に直ちに除去するために、反り解析または応力解析でこれらを考慮しない場合、このオプションを選択します。
ゲート サーフェスのみ考慮
ランナーは突出時に除去されるが、ゲートは成形品に接続している場合、このオプションを選択します。シミュレーションでは、ゲートが成形品の応力または反りに与える影響を考慮します。
ゲート サーフェスとコールド ランナーの考慮
突出後もランナーとゲートが成形品に接続しており、シミュレーションでこれらが成形品の応力または反りに与える影響を考慮する場合、このオプションを選択します。
注: 通常、コールド ランナーとゲートは突出時に除去されるため、これらが成形品の応力に与える影響は無視されます。
コーナー効果の考慮
このオプションを選択して、反り解析で金型拘束に起因する収縮差による変形を考慮します。
マトリックス ソルバー
反り解析で使用する数式ソルバーを選択します。
金型熱膨張の考慮
反り解析または応力解析で、成形品の反りおよび金型内応力レベルに対する金型熱膨張の影響を考慮する場合、このチェック ボックスを選択します。
コールド ランナーを含む
既定では四面体コールド ランナーは反り計算から除外されます。
メッシュ集約と 2 次四面体要素/メッシュ オプションの使用
3D 反り解析でメッシュ集約を使用するかを指定できます。

メッシュ集約とは、成形品の四面体メッシュの厚みが 2 要素であると仮定する手法です。この手法を使用しても反り解析にはほとんど影響がなく、解析時間が短縮できます。また、このオプションを設定すると、すべての四面体要素は 2 次要素になります。

より詳細な設定をするには、このチェックボックスの選択を解除して、[アドバンス オプション]をクリックします。

GPU オプション

3D 反り解析の実行時に、数値計算を GPU (グラフィックス プロセッシング ユニット) カードで実行するかを指定します。

次のオプションがあります。
自動
このオプションは、既定で選択されています。ソルバーは、コンピュータで GPU が利用可能な場合は、自動的に GPU を検出して使用します。これにより、CPU を使用した場合と比較して、解析速度を改善できます。
GPU を使用する
このオプションは、GPU がコンピュータにインストールされていて、常に GPU で計算を実行する場合に選択します。
GPU を使用しない
このオプションは、GPU が利用可能である場合でも、ソルバーが GPU で計算を実行しないようにする場合に選択します。
注: 適切なメモリー量のあるマシンで、GPU カードを使用することにより、解析時間の大幅な短縮ができます。
並列化のためのスレッド数
並列解析に使用するスレッド数を指定します。

次の設定を利用できます。

自動(既定のオプション)
ソルバーは CPU 使用量を基準として、使用するのに最も効率性が高いスレッドを決定します。

自動並列化により、ソルバーは各タイム ステップで CPU 使用量を読み込み、解析のそのタイム ステップで使用する適切なスレッド数を割り当てます。このため、解析中にマシン負荷 (CPU 使用量など) が変化すると、解析で使用するスレッド数も変化します。

この方法はマシンに高負荷をかけることなく、利用可能なプロセス リソースを活用します。しかし、CPU 使用量の読み込みにおけるオーバーヘッドが小さいため、必ずしも最速の解析ができるわけではなく、全体の解析時間に影響することがあります。

注: 使用するスレッド数は、並列化に使用できる物理プロセッサ数に制限されます。
単一スレッド(並列化なし)
解析では並列解析法はされません。
最大
並列化に利用可能な最大数の物理プロセッサを使用して解析を実行します。これにはマルチ コアは含まれますが、ハイパースレッディングの有効化により利用可能となる追加の論理プロセッサは含まれません。
ヒント: 計算に使用される最大スレッド数は、解析ログに示されます。
スレッド数の指定
並列化に使用するスレッド数を指定します。指定されたスレッド数が利用可能な物理プロセッサ(コア)数を超えた場合、ソルバーは利用できる最大数の物理プロセッサを使用します。
ヒント: 計算に使用される最大スレッド数は、解析ログに示されます。
AMG マトリックス ソルバーの使用
3D 反り解析で Algebraic Multigrid(AMG)マトリックス ソルバーを使用するかを選択します。
注: 並列解析では、AMG マトリックス ソルバーが常に使用されます。AMG ソルバーを無効にするオプションは、単一スレッド解析でのみ使用できます。

AMG ソルバーでは、徐々に粗くなるメッシュ グリッドを計算に使用することで解析速度が向上します。

GPU カードの使用は AMG ソルバーと連結しています。GPU カードの使用を選択すると、[オフ]オプションの選択よりも優先され、AMG ソルバーが使用されます。