蒸気

蒸気/水の流れの場合、Autodesk Simulation CFD は均一 2 相混合流を想定します。使用されるエネルギー方程式はエンタルピーによって記述される。温度は蒸気表を使用して決定される。温度とエンタルピーの両方の結果を解析結果タスクダイアログにおいて表示できます(計算ダイアログにある結果出力量ダイアログにおいて両方の出力量を有効にしておく必要があります)。

境界条件

水蒸気量および静温度(同様に、適切な流速、流量、または圧力)をすべての流入口に指定します。水蒸気量は100%液体の水の場合は0である。

材料

材料ダイアログの流体リストから蒸気(飽和)材料を選択します。動作状態がSTPと異なる場合には、デザインスタディバーの材料ブランチから材料環境ダイアログを開き、圧力と温度を変更してください。蒸気のプロパティは、蒸気表と指定環境圧力を使用して解析中に決定されます。

実行

蒸気テーブル データ

Steam.datファイルには、飽和蒸気/水、過熱蒸気、サブクール水の蒸気特性情報が含まれています。このファイルは Autodesk Simulation CFD インストール フォルダの最上位フォルダにあります。

ファイルは3つのセクションに分かれており、それぞれが蒸気ドームの各領域に対応しています。

飽和蒸気/水

Saturatedセクションの各行には次のデータが含まれます:

温度

圧力

蒸気エンタルピー

液体エンタルピー

蒸気体積

液体体積

°F

PSI

BTU/lbm

BTU/lbm

lbm/ft³

lbm/ft³

一部の蒸気の流れ、特に相の変化が起こる場合の物理的に不安定な特性を考慮し飽和蒸気の解析は注意深く行ってください。

過熱蒸気

過熱蒸気の場合、各圧力に対して複数の温度データ点が含まれます。各行には次のデータが含まれます:

温度

蒸気体積

蒸気エンタルピー

°F

lbm/ft³

BTU/lbm

80 psi と最大圧力の間と比較して、80 psi 未満により多くの圧力データ点が集中しています。高い圧力では圧力データの分布が粗いため、過熱蒸気の場合は圧力の低い方が高精度となる傾向があります。

80 psi以上でより高い精度が必要な場合には、steam.datファイルにデータを追加することができます。

サブクール水

サブクール水の場合、各圧力に対して複数の温度データ点が含まれます。各行には次のデータが含まれます:

温度

液体体積

液体エンタルピー

°F

lbm/ft³

BTU/lbm

参考文献

Van Wylen, G. J., Sonntag, R. E., Fundamentals of Classical Thermodynamics, 2nd edition, John Wiley and Sons, Inc., 1973