非線形解析では、正確な結果を生成するには解析タイプ、材料モデル、および物理モデルに整合性があることが重要です。
材料モデルと物理モデルの整合性
- 線形弾性材料モデル(一定の材料特性)は、ひずみの小さい構造物にのみ有効です。
- 小ひずみ条件下での実験的テストから得られた線形な弾性材料モデル、塑性材料モデル、または弾塑性モデルは、ひずみの小さい構造物にのみ有効です。
物理モデルと解析タイプの整合性
- Total Lagrange 法の場合、プロセッサは第 2 Piola-Kirchhoff 応力テンソルと Green-Lagrange ひずみテンソルに関して物理モデルを表します。
- Updated Lagrange 法の場合は、Cauchy 応力テンソルと Almansi ひずみテンソルに関して物理モデルを表します。
- 小ひずみ範囲(大変形、大回転)の問題では、項目 1 と項目 2 の両方が有効であり、同一の材料特性に対し実質的に同じ結果が得られます。ただし、大ひずみ問題の場合は次のものを使用します。
- Total Lagrange 法の場合: 第 2 Piola-Kirchhoff 応力と Green-Lagrange ひずみの実験曲線から導かれる構成モデル。
- Updated Lagrange 法の場合: Cauchy 応力と Almansi ひずみの実験曲線から導かれる構成モデル。
- 公称応力と公称ひずみまたはこれらの比に関して構成関係が表される、小ひずみ範囲(大変形または大回転、あるいはその両方を含む可能性がある)の弾塑性材料または粘弾塑性(クリープ)材料の場合は、Total Lagrange 法の方がより効果的です。
- 大ひずみの弾塑性材料の場合は、Jaumann 応力速度と速度ひずみテンソルに関して構成関係が表される Updated Lagrange 法が使用されます。材料モデルは、真応力-真ひずみ関係(曲線)を示す実験から獲得または導出する必要があります。このような実験の一例では、単軸荷重下における材料応答を表すために、真応力-真対数ひずみ関係を使用します。
細かいメッシュと粗いメッシュ
通常の状態では、メッシュが細かいほどより正確な結果が得られます。ただし、変形が大きいと予想される場合、特に圧縮の場合は、メッシュが細かい方が要素のせん断の影響を受けやすく、このひずみにより収束が困難となる可能性があります。このような場合は、変形が最も大きい領域に粗いメッシュを使用することをお勧めします。