周波数応答解析

周波数応答(モード法)解析では、連続的な調和荷重を受ける機械、自動車、処理装置などの設計の定常状態の動作を測定します。線形過渡応答解析と比較して、周波数応答(モード法)解析は一定の周波数および振幅を入力するだけなので簡単な方法といえます。

この解析では、定常状態の入力に基づく 2 乗和平方根応答に伴う、各モードでの応力、変位、および位相角を調べます。

たとえば、この解析を使用して、荷重が均一でない洗濯機や自動車の湾曲した車輪の振動効果を調べることができます。

注: 周波数応答(モード重ね合わせ)解析ではモード解析の結果が使用され、オペレーティング システムにより各種形式のファイルが作成されます。そのため、モード解析と周波数応答解析を同じオペレーティング システム上で実行する必要があります。(理論的には、ファイル形式はエンディアンによって決まります。同じエンディアンを使用するオペレーティング システムの組み合わせであれば、どちらの解析にも使用できます。)

周波数応答解析を実行する一般的な手順は次のとおりです。

  1. 固有値解析または固有値解析(初期応力考慮)に使用するモデルを設定します。モード形状の計算結果は、周波数応答解析中に結合されます。モード解析で計算される周波数の数は、モデルを適切な方向に励振するのに十分な数であることが必要です。(一般的に、設計規格では別の最小値を要求することができますが、励起方向の累積質量は 80% など、特定の比率より上である必要があります。)
  2. 固有値解析を実行します。
  3. 固有値解析の結果を確認する際に、調和荷重が適切な節点の数を見つけます。(荷重が基礎励振荷重である場合はこの手順をスキップします。この場合、荷重は境界条件で自動的に適用されます。)
  4. モデルを新しい設計シナリオにコピーします。ツリー表示で現在の設計シナリオの見出しを右クリックし、[コピー]を選択します。
  5. 新しい設計シナリオの解析タイプを周波数応答解析に変更します。([解析] [変更] [タイプ] [線形] [周波数応答解析])
  6. [解析パラメーター]ダイアログ ボックスに、調和荷重およびパラメータを入力します。
    1. モーダル結果が含まれる設計シナリオを指定します。
    2. 荷重が作用する強制的周波数、方向、および節点を指定します。
    3. モデルに適用されているその他のタイプの荷重は、解析には影響しません。
  7. 解析を実行します([解析] [解析] [シミュレーションを実行])。
  8. 解析が完了したら、結果環境で結果を確認します。[結果オプション][解析指定][応答タイプ]を使用して、各固有値解析に対する同相、異相、および SRSS 応答を切り替えることができます。[結果オプション] [荷重ケース オプション] [荷重ケース]を使用すると、各固有値解析での応答を確認できます。地動加速度を使用する場合は、変位の結果が地盤励起と相関していることに留意してください。