メッシュの形状と品質

サーフェス メッシュ改良オプション: [メッシュ形状/品質]タブ

メッシュ作成の再試行

このセクションでは、現在のパラメータではメッシュを改良できない場合の再試行操作に関わるパラメータを管理できます。

[再試行回数]: このフィールドの値は、改良が再試行される回数となります。

[再試行分数]: このフィールドの値は、次の再試行で使用される新しい(小さい)メッシュ寸法を計算する際に、メッシュ寸法を乗じる数字となります。

メッシュ タイプ

[メッシュ タイプ]プルダウンには、4 辺形または 3 角形のメッシュを作成するオプションがあります。

フィーチャ コントロール

サーフェス メッシュ改良では、モデル上の既存のメッシュが新しいサーフェス メッシュに置き換えられます。モデルの輪郭はフィーチャ ラインによって検索されます。フィーチャ ラインによって、モデルが含む体積の境界が定義されます。新しいメッシュが作成された場合、フィーチャ ラインの位置はモデル内に留まりますが、小さいラインに分割するか、または大きなラインに作り変えることができます。つまり、フィーチャ ラインはモデルの重要なエッジとなります。パーツの輪郭を変更しないと、フィーチャの位置を変えることはできません。ただし、フィーチャに沿った要素のサイズは変更できます。

[フィーチャ レイヤ][フィーチャ角度]フィールドの 2 つでモデル内のフィーチャ ラインを定義できます。

[フィーチャ レイヤ]: サーフェス メッシュ改良で維持するメッシュのラインを指定できます。フィーチャ ラインを指定するには、ラインを選択([選択] [選択] [ライン])し、レイヤ番号を特定の番号に変更([作成] [変更] [属性])します。[フィーチャ レイヤ]をその同じ番号に設定します。サーフェス メッシュ改良の実行時にこのフィーチャは維持され、メッシュが作成されません。

注: レイヤ 14 と 15 は自動的にフィーチャ レイヤとして処理されます。これらのラインを維持する必要がない場合は、レイヤ番号を変更してください。レイヤ 14 と 15 は CAD メッシュで作成され、14 は CAD モデルのフィーチャ ラインを、15 はパーツ間で一致するラインを示します。

[フィーチャ角度]: フィーチャ角度(度単位)は、ラインをフィーチャ ラインにするかどうかを決める設定です。フィーチャ ラインは 2 つの要素の交点から生成されます。要素の法線方向が計算され、その差異が面外角度と呼ばれます。2 つの要素からフィーチャ角度より大きい面外角度が導かれる場合は、2 つの要素の交点から生成されるラインはフィーチャ ラインとなります。2 つの要素からフィーチャ角度より小さい面外角度が導かれる場合は、2 つの要素の交点から生成されるラインはフィーチャ ラインにはなりません。

つまり、隣接する 2 つの要素の平面間の角度がフィーチャ角度より大きい場合は、2 つの要素間の共通のエッジはフィーチャ ライン セグメントとなります。メッシャでは、このフィーチャ ライン セグメントのメッシュは作成されません。

フィーチャ角度が小さいと、フィーチャ ラインの数が増えてメッシュが複雑になり、モデルが大規模になるため解析にかかる時間が長くなります。フィーチャ角度が大きいと、余分なフィーチャ ラインがなくなり、インポートされたモデルに伴うノイズや間違ったラインが減少することで、より小規模なモデルが作成されて解析にかかる時間が短くなります。

フィーチャ ラインの数が多すぎる(角度が小さすぎる)と、メッシャが適切なメッシュを見つけられない可能性があります。フィーチャ ラインの数が少なすぎる(角度が多すぎる)と、大きく鋭角なエッジがフィーチャとして保持される必要がある場合でも、メッシュ作成の際に丸められる可能性があります。また、フィーチャ角度が大きいと、フィーチャに沿ってギャップが生じる可能性もあります。こうしたギャップが小さい場合は、モデルのメッシュ作成に必要なメッシュ寸法が小さくなる可能性があります。メッシャでは、サーフェスに沿った曲線を追跡できるようにフィーチャ角度は 90 度未満になることが前提とされています。

[フィーチャ レイヤを削除]: フィーチャ角度に基づくと通常はフィーチャとして考慮されるエッジが、フィーチャになることを防ぐためのオプションです。メッシュの品質を向上させるために使用します。メッシュ作成の際に 3 角形や歪んだ要素を作成する歪んだフィーチャ ラインを削除できます。89 度より大きいフィーチャ角度で定義されるフィーチャを削除する用途には使用できません。したがって、モデルから小さな穴を削除することはできません。小さな穴などの不必要なフィーチャの削除は、サーフェス メッシュを作成する前に、CAD パッケージで済ませておく必要があります。

このオプションのレイヤ番号は、既定では 10 となります。

[プレート モデルを開く]:サーフェス メッシュをウォータータイトにするかどうかを指定するオプションです。このボックスにチェックを入れると、メッシュがウォータータイトにならず、プレート モデルのメッシュを改良することになります。

[フィーチャのみ]: このオプションを使用すると、サーフェスメッシュ改良の際にメッシュ作成が実行されなくなります。このオプションでは、メッシュ作成によって feature.fem という名前のモデルが別個に作成されます。feature.fem ファイルのラインは、モデル内のフィーチャ ラインを表します(フィーチャ角度に基づきます)。

フィーチャのみのこのファイルは、フィーチャ角度が正しく指定されているかを確認するために使用できます。サーフェス メッシュ作成ではフィーチャ ラインのメッシュは作成されないため、feature.fem ファイルのラインは、同じ設定で向上させた場合はすべて最終モデルに含まれます。

例 :

このセクションでは 2 つのモデルを示します。自由形式のモデルのシェイプでは、フィーチャ角度が小さすぎる場合に何が生じるかを示します。より幾何学的なモデルのタンクでは、フィーチャ角度が大きすぎる場合に何が生じるかを示します。これらのモデルは両方とも、フィーチャ角度と曲線角度の既定設定を使用して適切にメッシュを作成できます。図 1、2 は既定設定で作成されたメッシュです。feature.fem に作成されたフィーチャ ラインが含まれています。図 3、4 はモデルのフィーチャ ラインです。

図 1 既定設定によるシェイプのメッシュ

図 2 既定設定によるタンクのメッシュ

図 3 シェイプのモデルのフィーチャ ライン

図 4 タンクのモデルのフィーチャ ライン

フィーチャ角度が小さすぎる場合は、多すぎるフィーチャ ラインが生成されます。フィーチャ ラインのクラスタの中には、スペースで終わり、メッシュ作成が難しいものがあります。この場合は、クラスタのメッシュを作成できる寸法まで、メッシュ寸法を小さくする必要があります。図 5 は、フィーチャ角度を 10 度に設定した結果です。クラスタを削除するには、メッシュ寸法は既定の 3 分の 1、要素は 10 倍多く作成する必要があります。

フィーチャ角度が大きすぎる場合、フィーチャ ラインが不足し、それらのフィーチャはメッシュ作成されたモデルで丸められます。図 6 は、フィーチャ角度を 70 度に設定した結果です。前面のエッジを定義するフィーチャが不足していることに注意してください。図 7 はそのメッシュを作成したものです。これらのフィーチャを示すエッジは要素の形状に基づいて変動します。フィーチャ角度と曲線角度の効果を強調するために、タンクのモデルのメッシュ寸法は、規定よりわずかに大きく設定されています。

図 5 フィーチャ角度 10 度のシェイプのモデル

図 6 フィーチャ角度 70 度のタンクのモデル

図 7 フィーチャ角度 70 度のタンクのメッシュ