非線形解析コントロール パラメータ

Simulation Composite Analysis で最適な動作をするよう、コントロール パラメータを修正します。

MSC Nastran では、非線形解析プロセスの既定の設定は、ニュートン-ラフソン アルゴリズムの基本的な仮定に基づいています。これは、複合構造の非線形応答がグローバル レベルとローカル レベルの両方で十分にスムーズであるという仮定からです。ただし、複合構造の進行性破損シミュレーションにおける複合構造の非線形応答は、特にローカル レベルでは材料破損によって材料ヤング率が瞬時に減少するため、スムーズになりません。進行性破損シミュレーションにおいて収束を得ることが難しい主な原因は、この非スムーズな材料応答にあります。Simulation Composite Analysis における材料の非線形性を管理する方法は、特にこの局所的な非スムーズな材料応答に対処するために設計されています。ただし、MSC Nastran の NLSTEP エントリの既定の設定を変更し、Simulation Composite Analysis が有限要素シミュレーションの収束特性を改善できるようにする必要があります。

解析の各ステップに対して NLSTEP エントリを作成します。バルク データ ファイルからの次の例を検討します。

NLSTEP, 1, 1.0
 , GENERAL, 1000,
 , FIXED, 20,
 , MECH, PV, , 0.005

この例では、1 つのステップが作成され、1 の ID 番号が指定され、合計時間は 1.0 です。[GENERAL]フィールドで各増分で許可される最大反復数を 1000 に設定しています。これは、時間増分を縮小する必要があるかを評価する前に、MSC Nastran が実行する平衡反復数を大幅に増加するために行います。この例では、[FIXED]フィールドを使用して、ステップの増分数を 20 に設定します。合計時間が 1.0 であるため、それぞれが 0.05 の増分が 20 があります。この数は解析に応じて調整が可能です。最後に、[MECH]フィールドを使用して、力の収束を 0.005 (0.5%)に設定します。この手順は、Simulation Composite Analysis で使用するために必要です。力の収束の既定レベルは比較的緩く(0.1 または 10%)、不適切な精度になる場合があります。NLSTEP エントリの詳細については、『MSC Nastran クイック リファレンス ガイド』を参照してください。

注: NLSTEP の使用は、非線形解析パラメータを定義するための最適な方法です。NLPARM を使用する場合、FNT の KMETHOD を指定する必要があります。これにより、SOL 400 は完全なニュートン反復法を使用し、各反復での剛性マトリックスを更新するようになります。詳細については、『MSC Nastran クイック リファレンス ガイド』を参照してください。