新規文字は、現在の文字スタイルの特性を受け継ぎます。既定の文字スタイルは STANDARD です。
書式を個々の文字に適用したり、プロパティを Text オブジェクトに適用すれば、既定の文字スタイルを変更できます。書式または特殊文字は、このセクションに示されたメソッドを使用すると表示できます。
文字スタイル、位置合わせ、幅、回転などの方向オプションは、文字境界に含まれるすべての文字に影響を与え、特定の単語または文字には影響しません。MText オブジェクトの位置合わせを変更するには AttachmentPoint プロパティを使用し、文字境界の回転角度をコントロールするには Rotation プロパティを使用します。
StyleName プロパティは、既定のフォントと新規文字の書式特性を設定します。文字を作成するとき、既存の文字スタイルの中から、使用したい文字スタイルを選択できます。文字のすべての部分に適用される書式特性を持っている MText オブジェクトのスタイルを変更すると、そのスタイルはオブジェクト全体に適用され、文字書式の中には保持されないものもあります。たとえば、TrueType スタイルから SHX フォントへの変更や、他の TrueType フォントへの変更により、オブジェクト全体に対して文字が新規フォントを使用するようになります。そして文字書式はすべて失われます。
アンダーライン、文字またはフォントの積み重ねといった書式オプションは、個々の単語または段落内の個々の文字に適用できます。色、フォント、文字の高さを変更できます。テキスト文字列の間隔を変更したり、文字列自体の幅を広くできます。
中括弧({ })を使用すると、括弧内の文字だけに書式変更を適用できます。括弧は、8 レベルまでネストできます。
制御コードとして ASCII コードを行または段落内に入れて、書式、あるいは許容差記号もしくは寸法記号といった特殊文字を指示できます。
図中の文字を作成するには、次の制御文字を使用することができます(この文字列に対応する ASCII コードは、図の後の例を参照してください)。
{{\H1.5x; Big text} \A2; over text\A1;/\A0; under text}
次の例は、Mtext オブジェクトを作成し、書式設定します。
Sub Ch4_FormatMText() Dim mtextObj As AcadMText Dim insertPoint(0 To 2) As Double Dim width As Double Dim textString As String insertPoint(0) = 2 insertPoint(1) = 2 insertPoint(2) = 0 width = 4 ' Define the ASCII characters for the control characters Dim OB As Long ' Open Bracket { Dim CB As Long ' Close Bracket } Dim BS As Long ' Back Slash \ Dim FS As Long ' Forward Slash / Dim SC As Long ' Semicolon ; OB = Asc("{") CB = Asc("}") BS = Asc("\") FS = Asc("/") SC = Asc(";") ' Assign the text string the following line of control ' characters and text characters: ' {{\H1.5x; Big text}\A2; over text\A1;/\A0; under text} textString = Chr(OB) + Chr(OB) + Chr(BS) + "H1.5x" _ + Chr(SC) + "Big text" + Chr(CB) + Chr(BS) + "A2" _ + Chr(SC) + "over text" + Chr(BS) + "A1" + Chr(SC) _ + Chr(FS) + Chr(BS) + "A0" + Chr(SC) + "under text" _ + Chr(CB) ' Create a text Object in model space Set mtextObj = ThisDrawing.ModelSpace.AddMText(insertPoint, width, textString) ZoomAll End Sub