trace (AutoLISP)

AutoLISP のデバッグを支援します。

サポートされているプラットフォーム: Windows および Mac OS

構文と要素

(trace [function ...])
function

タイプ: シンボル

関数名のシンボル。引数を指定しなければ、trace 関数は何の働きもしません。

戻り値

タイプ: シンボルまたは nil

最後の関数名を trace 関数に渡します。引数を何も指定しなかった場合、trace 関数は nil を返します。

注意

trace 関数は、指定された関数にトレース フラグを設定します。指定された関数を評価するごとにトレース出力を表示し、(呼び出しの深さのレベルに応じて字下げした)関数の項目と関数の結果を表示します。

トレース出力は、次のいずれかの場所に送られます。

注: AutoCAD セッションで Visual LISP を一度起動すると、AutoCAD を終了しない限り、Visual LISP はアクティブです。このため、その AutoCAD セッションではそれ以降、trace 出力はすべて Visual LISP トレース ウィンドウに表示されます。AutoCAD の実行中に Visual LISP を終了または閉じても、IDE ウィンドウが閉じるだけで、Visual LISP は停止状態で存在します。実際に終了してしまうわけではありません。トレース ウィンドウの出力結果を見るには、Visual LISP を再度開く必要があります。

トレース フラグをオフにするには、untrace 関数を使用します。

foo という名前の関数を定義し、その関数にトレース フラグを設定します。

(defun foo (x) (if (> x 0) (foo (1- x))))
FOO

(trace foo)
FOO

foo を呼び出して、結果を取得します。

(foo 3)
Entering (FOO 3)
Entering (FOO 2)
Entering (FOO 1)
Entering (FOO 0)
Result: nil
Result: nil
Result: nil
Result: nil

untrace 関数を呼び出して、トレース フラグをクリアします。

(untrace foo)
FOO