図形名は、図面内のオブジェクトに割り当てられた数値ラベルです。
これは実際には AutoCAD によって維持されるファイルへのポインタであり、これを使用してオブジェクトのデータベース レコードとそのベクトル(表示される場合)を検索できます。このラベルは AutoLISP の関数を使用して検索できるため、処理対象のオブジェクトをさまざまな方法で選択できます。内部的には、AutoCAD はオブジェクトを図形として参照します。
注: ActiveX 関数を使用する場合に図形名を VLA オブジェクトに変換するには、vlax-ename->vla-object 関数を使用することができます。vlax-vla-object->ename 関数は、VLA オブジェクトを図形名にに変換します。
次の関数は、図形名を使用する場合に便利です。
- entget - オブジェクト(図形)の定義データを取得します。
- entlast - 図面内の削除されていない最後の主オブジェクト(図形)の名前を返します。
- ssname - 選択セットの指定されたインデックス番号の要素のオブジェクト(図形)名を返します。
- entsel - 点を指定して 1 つのオブジェクト(図形)を選択するようユーザに要求します。
- nentsel - 点を指定してオブジェクト(図形)を選択するようユーザに要求し、複合オブジェクトに含まれる定義データにアクセスできるようにします。
- nentselp - ユーザ入力を要求せずに nentsel 関数と同様の機能を提供します。
- handent - ハンドルに基づいて、オブジェクト(図形)名を返します。
次の例では、entlast 関数を使用して、図面内で最後に作成されたオブジェクトの図形名を取得しています。
(entlast)
<Entity name: 27f0540>
図面内でオブジェクトに割り当てられている図形名は、現在の編集セッション中でのみ有効です。次に図面を開くとき、AutoCAD はオブジェクトに新しい図形名を割り当てます。オブジェクトのハンドルを使用して、異なる編集セッション間で参照することができます。