AutoCAD Electrical は既定のアイコン メニューを回路図シンボル用とパネル シンボル用の 2 種類提供しています。それぞれのメニューはテキスト ファイルでコントロールされます。AutoCAD Electrical では既定で、回路図シンボル用に ACE_<standard>_MENU.DAT (<standard>= IEEE、JIC、IEC、IEC-60617、GB、HYD、JIS、PID、PNEU)アイコン メニュー、パネル シンボル用に ACE_PANEL_MENU.DAT アイコン メニューが設定されています。一覧のメニュー ファイルは、¥Users¥{ユーザ名}¥AppData¥Roaming¥Autodesk¥AutoCAD Electrical {バージョン}¥{リリース}¥{国コード}¥Support¥ に配置されています。
アイコン メニューファイルには、ACE_IEEE_MENU.DAT、ACE_JIC_MENU.DAT、ACE_IEC-60617_MENU.DAT、ACE_IEC_MENU、ACE_AS_MENU、ACE_GB_MENU、ACE_JIS_MENU、ACE_HYD_MENU、ACE_PID_MENU、ACE_PNEU_MENU および WD_ABECAD があります。
[アイコン メニュー ウィザード]ダイアログ ボックスを使用して、アイコン メニューからアイコンが選択されたときに実行される機能を選択します。
[アイコン メニュー ウィザード]を使用しないで、任意のテキスト エディタ(Microsoft メモ帳など)で直接 .dat ファイルを編集する必要がある場合があります。その場合は、メニュー ファイルの構造をそのまま保持するように注意してください。変更すると正常に起動できなくなります。
次に挙げるのは ACE_JIC_MENU.DAT ファイルの最初のページの最初の数行およびサブメニュー(JIC: 押しボタン)です。次のセクションでこのコードを参照してください。
**M0
D0
[JIC: 回路図シンボル]
押しボタン |s2(s_pb)|$S=M3
セレクタ スイッチ |s2(s_ss)|$S=M6
リミット スイッチ |s2(s_zs)|$S=M8
**M3
D5W
JIC: 押しボタン
押しボタン NO |s2(shpB11)|HPB11
押しボタン NC |s2(shpB12)|HPB12
すべてのメニュー ページはアスタリスク 2 つ(**)が先頭に付いた、メニュー 番号の行から始まります。次の行は AutoCAD Electrical のコードで、メニュー ページの形式(行数、および1 行あたりのアイコン ボタンの数など)を定義します。これは、AutoCAD Electrical 2008 より前のバージョンの .dat ファイルで使用されていました。次の行はタイトルで、必要に応じてメニュー ページの列ラベルを付けることもできます。残りの行は、メニュー ページ上の各アイコン ボタンを定義する情報です。これらのアイコンで、コマンドを起動したり、コンポーネントを挿入したり、サブメニューを開くことができます。
**M0 |
メニュー番号。 |
JIC 回路図シンボル |
メイン メニューのタイトル。[コンポーネントを挿入]ダイアログ ボックスで[メニュー]ツリー構造のメイン メニューのタイトルになります。また、ダイアログ ボックスのシンボル プレビュー ペインの上にも表示されます。 |
押しボタン |
アイコンの説明テキスト。サブメニュー ページ、コマンド、または挿入するコンポーネントのツールチップにもなります。この例では、[コンポーネントを挿入]ダイアログ ボックスで[押しボタン]をクリックすると、サブメニューが開きます。 |
s2(s_pb) |
構文: slide_library_name(slide or .png)を使用したイメージ情報。この例では、スライド ライブラリ(またはリソース dll ライブラリ)は s2 で、スライド ファイル(または .png イメージ)は s_pb です。 注: s_pb.png および s_pb.sld の両方が存在する場合は、AutoCAD Electrical はまず .png ファイルを検索します。見つからない場合は、s_pb.sld ファイルを検索します。
|
$S=M3 |
サブメニュー トリガー。構文は、$S=メニュー番号です。この例では、メニュー 3 は押しボタン用に使用されます。[コンポーネントを挿入]ダイアログ ボックスで[メニュー]ツリー構造を構築するために使用されます。 |
**M3 |
サブメニュー番号。 |
D5W |
(AutoCAD Electrical 2008 より前のバージョンの .dat ファイルで使用)メニューの行数を示します。AutoCAD Electrical 2008 では、メニューの行および列を必要な数だけ作成できます。この値は AutoCAD Electrical の旧バージョンの .dat ファイルを構築する際にのみ使用されます。 |
JIC: 押しボタン |
サブメニュー ページのタイトル。これは、[コンポーネントを挿入]ダイアログ ボックスの[メニュー]ツリー構造で、メイン メニュー([JIC 回路図シンボル])の下に表示されます。 |
サブメニュー ページを追加する
.dat ファイルの下部で、任意の新しいサブメニュー ページの定義を入力します。[アイコン メニュー ウィザード]を使用して新規の[特殊シンボル]サブメニュー ページを追加する場合は、次のような行を追加します。
**M101
特殊シンボル
説明:
**M101 |
メニュー ページ番号。AutoCAD Electrical が 1 から 99 を予約しているため、ユーザが作成したメニュー ページは 100 から始める必要があります。 |
特殊シンボル |
メニュー ページのタイトル。 |
押しボタン NO |
アイコンの説明テキスト。挿入するコンポーネントのツールチップにもなります。この例では、[コンポーネントを挿入]ダイアログ ボックスで[押しボタン NO]をクリックすると、図面にコンポーネントが挿入されます。 |
s2(shpB11) |
構文: slide_library_name(slide or .png)を使用したイメージ情報。この例では、スライド ライブラリ(またはリソース dll ライブラリ)は s2 で、スライド ファイル(または .png イメージ)は shpB11 です。 |
HPB11 |
ブロック名を指定します。ブロック名は[プロジェクト プロパティ]ダイアログ ボックスで定義されているシンボル ライブラリ検索パスで検索され、図面に挿入されます。 |
各エントリは、縦棒(|)文字で区切られた 3 つの部分で構成されます。1 番目の部分は、メニューのツリー構造に表示されるテキストまたはシンボル プレビュー ペインのツールチップになります。2 番目の部分はスライド(または .png)名です。.SLD へのパスが含まれます。スライドがスライド ライブラリ(またはリソース dll ライブラリ)に含まれている場合には、ライブラリ名(スライド名) の形式で指定します。3 番目の部品は、実際のアイコンの関数です。この関数は挿入するシンボル名、サブメニューへのトリガー、またはコマンドにすることもできます。たとえば特殊スイッチを挿入する場合には、メニュー ウィザードで次のような行を追加します。
特殊スイッチ | hzs11.sld| HZS11
アイコン メニューでアイコンをクリックして、AutoCAD Electrical コマンドを実行することもできます。次の例は、コマンドの構文を示しています。
3 極 断路器 |s1(shds13)|$c=wd_3unit HDS11
3 極 断路器 |
アイコンの説明テキスト。コマンドのツールチップにもなります。この例では、[コンポーネントを挿入]ダイアログ ボックスで[3 極 断路器]をクリックすると、コマンドが実行されます。 |
s1(shds13) |
構文: slide_library_name(slide or .png)を使用したイメージ情報。この例では、スライド ライブラリ(またはリソース dll ライブラリ)は s1 で、スライド ファイル(または .png イメージ)は shds13 です。 |
$C=wd_3unit |
コマンドを実行するコード。構文は、$C=コマンド名 {コマンド パラメータ} です。この例では、アイコンをクリックするとコマンド wd_3unit が実行されます。 |
HDS11 |
コマンド パラメータを指定します。 |