Database オブジェクトには、AutoCAD のすべてのグラフィカル オブジェクトおよびほとんどの非グラフィカル オブジェクトが含まれます。データベースに含まれる一部のオブジェクトは、図形、シンボル テーブル、名前の付いたディクショナリです。データベース内の図形は、図面上のグラフィカル オブジェクトを表します。図形の例は、線分、円、円弧、文字、ハッチング、ポリラインなどです。ユーザは画面上に図形を表示して操作することができます。
現在のドキュメントの Database オブジェクトには、Document オブジェクトの Database メンバー プロパティからアクセスします。
Application.DocumentManager.MdiActiveDocument.Database
シンボル テーブルとディクショナリ オブジェクトは、非グラフィカル オブジェクト(ブロック、画層、線種、レイアウトなど)へのアクセスを提供します。それぞれの図面には 9 つの固定シンボル テーブルのセットが含まれますが、図面内のディクショナリの数は AutoCAD で使用されているアプリケーションの機能と種類によって異なります。新しいシンボル テーブルをデータベースに追加することはできません。
シンボル テーブルの例には、画層テーブル レコードを含む画層テーブル(LayerTable)、ブロック テーブル レコードを含むブロック テーブル(BlockTable)などがあります。すべてのグラフィカル図形(線分、円、円弧など)は、ブロック テーブル レコードに所属しています。既定では、すべての図面にはモデル空間とペーパー空間の定義済みブロック テーブル レコードが含まれています。それぞれのペーパー空間レイアウトには、独自のブロック テーブル レコードがあります。
ディクショナリは、任意の AutoCAD オブジェクトまたは XRecord を含めることができるコンテナ オブジェクトです。ディクショナリは、データベース内の名前の付いたオブジェクト ディクショナリに保存されるか、テーブル レコードやグラフィカル図形の拡張ディクショナリとして保存されます。名前の付いたオブジェクト ディクショナリは、データベースに関連付けられたすべてのディクショナリのマスター テーブルです。シンボル テーブルとは異なり、新しいディクショナリを作成して名前の付いたオブジェクト ディクショナリに追加することができます。
AutoCAD .NET API の Database オブジェクトは、ActiveX オートメーション ライブラリの Document オブジェクトと似ています。ActiveX オートメーション ライブラリの Document オブジェクトで利用できる、ほとんどのプロパティにアクセスするには、AutoCAD .NET API の Document オブジェクトおよび Database オブジェクトを使用する必要があります。