条件付き切土または盛土

このサブアセンブリは、切土条件または盛土条件の有無に基づいて、汎用リンク、拡幅、排水溝、法面展開などの各種サブアセンブリをアセンブリに適用します。

条件付き切土または盛土サブアセンブリは条件付サブアセンブリと呼ばれる特別なタイプのサブアセンブリです。条件付きサブアセンブリは、設定した特定の条件が存在する場合に指定したサブアセンブリを自動的にアセンブリに追加します。

たとえば、条件付き切土または盛土サブアセンブリがアセンブリに含まれている場合、AutoCAD Civil 3D ではサブアセンブリの測点、オフセット、および標高の位置を解析し、切土条件か盛土条件かを決定します。条件付き切土または盛土サブアセンブリの設定によっては、サブアセンブリが切土条件か盛土条件かに基づいて、異なるタイプの後続のサブアセンブリがアセンブリに自動的に適用(追加)されます。

ConditionalCutOrFill サブアセンブリの使用方法の詳細は、「」チュートリアルを参照してください。

次の図は、次の項目で構成されるコリドー アセンブリ横断を示しています。

条件付き切土または盛土サブアセンブリは、アセンブリに 1 つまたは複数追加できるので、単純な条件付き動作や複雑な条件付き動作をアセンブリに作成できます。たとえば、前の例では、3 メートルなどの指定値を超過した盛土条件が検出された場合に、指定の勾配で自動的に法面展開を行う条件付き切土または盛土サブアセンブリを追加することもできます。また、指定値を超過した盛土条件が検出された場合に、拡幅を自動的に適用する条件付き切土または盛土サブアセンブリも追加できます。

条件付き切土または盛土サブアセンブリを使用してアセンブリを作成する場合、[アセンブリ プロパティ]ダイアログ ボックスの[作図]タブに、サブアセンブリの処理順序を示すアセンブリの作図が表示されます。

条件付き切土または盛土サブアセンブリを使用する際は、次の点に留意する必要があります。

複数の条件付き切土または盛土サブアセンブリ

アセンブリの共通のポイントに複数の条件付き切土または盛土サブアセンブリをアタッチできます。この場合、次の図に示すように、複数の切土と盛土の条件付き切土または盛土サブアセンブリが含まれます。

この図では、アセンブリの右側のみを示しています。次の表では、アセンブリのこの側に含まれるコンポーネントについて説明します。

コンポーネント 説明
A アセンブリ基線
B 右側の車線サブアセンブリ
C 条件付き切土または盛土サブアセンブリ([タイプ]パラメータを[切土]に設定)。条件が切土であり、サブアセンブリ(C)に指定した最小距離値と最大距離値の範囲内に切土条件が該当する場合、指定したタイプのサブアセンブリ(G)が適用されます。
D 条件付き切土または盛土サブアセンブリ([タイプ]パラメータを[切土]に設定)。条件が切土であり、サブアセンブリ(D)に指定した最小距離値と最大距離値の範囲内に切土条件が該当する場合、排水溝サブアセンブリ(H)が適用されます。
E 条件付き切土または盛土サブアセンブリ([タイプ]パラメータを[盛土]に設定)。条件が盛土であり、サブアセンブリ(E)に指定した最小距離値と最大距離値の範囲内に盛土条件が該当する場合、指定したタイプのサブアセンブリ(I)が適用されます。
F 条件付き切土または盛土サブアセンブリ([タイプ]パラメータを[盛土]に設定)。条件が盛土であり、サブアセンブリ(F)に指定した最小距離値と最大距離値の範囲内に盛土条件が該当する場合、指定したタイプのサブアセンブリ(J)が適用されます。
G サブアセンブリ(C)に指定した最小距離値と最大距離値の範囲内に切土条件が該当する場合に適用される指定のタイプのサブアセンブリ。
H サブアセンブリ(D)に指定した最小距離値と最大距離値の範囲内に切土条件が該当する場合に適用される指定のタイプのサブアセンブリ。
I サブアセンブリ(E)に指定した最小距離値と最大距離値の範囲内に盛土条件が該当する場合に適用される指定のタイプのサブアセンブリ。
J サブアセンブリ(E)に指定した最小距離値と最大距離値の範囲内に盛土条件が該当する場合に適用される指定のタイプのサブアセンブリ。

切土または盛土の高さの制限は、[最小距離]および[最大距離]入力パラメータで制御できます。[レイアウトの幅]および[レイアウトの勾配]入力パラメータを指定すると、レイアウト モードでの描画時に、このサブアセンブリで表示されるグラフィックスの位置を制御できます。

注:

アセンブリに追加できる条件付き切土または盛土サブアセンブリの数に制限はありません。

アタッチメント

このサブアセンブリは、任意のサブアセンブリまたはアセンブリのアタッチメント ポイントにアタッチできます。後続のサブアセンブリを、条件付き切土または盛土サブアセンブリの終点にアタッチすることができます。

入力パラメータ

注: すべての寸法は、特に注記がない限り、メートルまたはフィート単位です。すべての勾配は、「%」記号によりパーセント勾配であることが示されていない限り、底辺 : 高さの比(例、4 : 1)です。

パラメータ 説明 タイプ 既定値
作成方向 サブアセンブリを挿入するアセンブリまたはコリドーの側を指定します。 左側/右側 右側
レイアウトの幅 このサブアセンブリをレイアウト モードで表すために描画する線分の長さを指定します。このパラメータと[レイアウトの勾配]パラメータを組み合わせて指定すると、条件付き切土または盛土サブアセンブリおよびそれにアタッチするサブアセンブリ(コリドー モデルでは表示されないか、効果がないサブアセンブリ)の位置を指定できます。 数値、正

3.6 m

12.0 ft

レイアウトの勾配 このサブアセンブリをレイアウト モードで表すために描画する線分の勾配を指定します。このパラメータと[レイアウトの幅]パラメータを組み合わせて指定すると、条件付き切土または盛土サブアセンブリおよびそれにアタッチするサブアセンブリ(コリドー モデルでは表示されないか、効果がないサブアセンブリ)の位置を指定できます。 数値、正または負

1:1 (切土)

-1:1 (盛土)

タイプ このサブアセンブリとターゲットを比較するための条件のタイプを指定します。 切土/盛土 切土
最小距離 この条件付き切土または盛土サブアセンブリに接続したサブアセンブリの処理を続行するために必要である、最小の切土の深さまたは盛土の高さを指定します。 数値、正または負

0.0 m

0.0 ft

最大距離 この条件付き切土または盛土サブアセンブリに接続したサブアセンブリの処理を続行するために必要である、最大の切土の深さまたは盛土の高さを指定します。 数値、正

9999. ft

9999. m

ターゲット パラメータ

このセクションでは、図面のサーフェス、線形、縦断オブジェクトなど、1 つまたは複数のターゲット オブジェクトにマッピングすることが可能なサブアセンブリのパラメータを一覧表示します。詳細は、『AutoCAD Civil 3D ユーザ ガイド ヘルプ』の「」を参照してください。

パラメータ 説明 ステータス
サーフェス 現在の測点、オフセット、および標高が切土条件か盛土条件かを決定するために使用するサーフェス。条件付き切土または盛土サブアセンブリのアタッチメント ポイントの測点、オフセット、および標高が使用されます。 必須

出力パラメータ

なし

動作

「説明」を参照してください。

レイアウト モードの動作

レイアウト モードの場合、[レイアウトの幅]および[レイアウトの勾配]入力パラメータ値を基に線分を描画します。この線分は、条件付き切土または盛土サブアセンブリが適用されるアセンブリ内の位置を表します。

ポイント、リンク、およびシェイプ コード

その他のほとんどのサブアセンブリと異なり、モデル モードの条件付き切土または盛土サブアセンブリでは、ポイント、リンク、またはシェイプは作成されません。

コード図

次のコード図は、レイアウト モードで作成されるポイントおよびリンクを示しています。モデル モードの場合、このサブアセンブリではポイント、リンク、またはシェイプ コードは作成されません。