標準法面展開

このサブアセンブリは切土および盛土に関するフラット法面、中間法面、最大法面などのユーザ定義法面設定を基に、コリドー面の法面展開リンクを作成します。

また、切土法面の場合は V 型溝またはフラットな底部の排水溝を作成したり、急勾配盛土法面の場合はガードレール拡幅リンクを含めるオプションを用意します。

コリドー モデルを未完成の状態のままにする必要がある場合は、最後の法面展開リンクを省略できます。たとえば、隣接するプロパティ上のグレーディング サーフェスを未完成の道路のヒンジ ポイントに繋ぐことができるように、法面展開リンクを省略する場合があります。

法面展開リンクやその他のリンクに、オプションのライニングされたマテリアルを指定することもできます([すべてのリンク]、[法面展開リンク]、[盛土リンクのみ]、[なし])。

アタッチメント

このサブアセンブリは通常、路肩の端、歩道の背面、また縁石の背面など、道路の外側の端に使用されているサブアセンブリにアタッチします。アタッチメント ポイントは、条件により、排水溝の前面リンクの内側の端、フラットまたは中間盛土法面の上部、ガードレール拡幅リンクの内側の端にあります。

入力パラメータ

注: すべての寸法は、特に注記がない限り、メートルまたはフィート単位です。すべての勾配は、「%」記号によりパーセント勾配であることが示されていない限り、底辺 : 高さの比(例、4 : 1)です。

パラメータ

説明

タイプ

既定値

作成方向

サブアセンブリを配置する側を指定します。

左側/右側

右側

法面展開リンクを含む

法面展開リンクを含まない

法面展開リンクを含めるか、省略します。

追加/省略

追加

フラット切土法面

最初に試行する最もフラットな排水法面(x : 1)

数値、正

6 ( : 1)

フラット切土の最大の高さ

[フラット切土法面]を使用して結ぶ場合のリンクの最大の高さ

数値

1.5 m

5 ft

中間切土法面

フラット切土法面リンクが[フラット切土の最大の高さ]を超える場合に試行する切土法面

数値、正

4 ( : 1)

中間切土の最大の高さ

[中間切土法面]を使用して結ぶ場合のリンクの最大の高さ

数値

3 m

10 ft

急勾配切土法面

中間切土法面リンクが[中間切土の最大の高さ]を超える場合に使用する切土法面

数値、正

2 ( : 1)

下り法面幅

排水溝の前面リンクの幅(切土横断)

数値

3.6 m

12 ft

下り法面勾配

排水溝の前面リンクの勾配(x : 1)。常に下向きのリンクが挿入されます。

数値、正

4 ( : 1)

排水溝の幅

排水溝底部の幅。V 型溝の場合は、ゼロを使用します。

数値、正

1 m

3 ft

フラット盛土法面

最初に試行する最もフラットな排水法面(x : 1)

数値、正

6 ( : 1)

フラット盛土の最大の高さ

[フラット盛土法面]を使用して結ぶ場合のリンクの最大の高さ

数値

1.5 m

5 ft

中間盛土法面

フラット盛土法面リンクが[フラット盛土の最大の高さ]を超える場合に試行する盛土法面

数値、正

4 ( : 1)

中間盛土の最大の高さ

[中間盛土法面]を使用して結ぶ場合のリンクの最大の高さ

数値

3 m

10 ft

急勾配盛土法面

中間盛土法面リンクが[中間盛土の最大の高さ]を超える場合に使用する盛土法面

数値、正

2 ( : 1)

ガードレールの幅

[急勾配盛土法面]を使用する盛土法面のガードレール拡幅リンクの幅。ガードレール拡幅を行わない場合は、ゼロを使用します。

数値、正

0.6 m

2 ft

ガードレール % 勾配

ガードレール拡幅リンクの % 勾配

数値

-2 (%)

ガードレールを含む

ガードレールを含まない

ガードレール拡幅リンクを作成する際に、ガードレール構造物を挿入する場合は[追加]を選択します。ガードレール構造物を挿入しない場合は[省略]を選択します。

追加/省略

省略

支柱までの幅

アタッチメント ポイントからガードレールの支柱の内側の端までの幅(ガードレールを含める場合)

数値

0.3 m

1 ft

ラウンディング オプション

集排水ポイントで法面展開リンクをラウンディングするよう指定します。

文字列

なし

ラウンディング基準

ラウンディングに使用するパラメータを指定します。

文字列

[長さ]

ラウンディング パラメータ

半径の長さの値を指定します。

数値、正

1.500 ft

ラウンディング分割

ラウンディング リンクの断続ポイントの数値を指定します(最大 10 リンク)。

数値、正

6

ライニングされたマテリアルの配置

法面展開リンクに沿ってオプション マテリアルのライニングを配置するよう指定します。[すべてのリンク]、[法面展開リンク]、[盛土リンクのみ]、[なし]から選択できます。

文字列

なし

勾配制限 1

関連するマテリアルのライニングが配置されるまでの勾配制限を指定します。

勾配

1 : 1

マテリアル 1 の厚み

ライニングされたマテリアルの厚みを指定します。この厚さは、リンクに対して垂直に計測されます。

数値、正

12 インチ

マテリアル 1 の名前

グレーディング リンクに沿ったライニングに適用するマテリアルの名前を指定します。

文字列

割栗石

勾配制限 2

関連するマテリアルのライニングが配置されるまでの勾配制限を指定します。

勾配

2 : 1

マテリアル 2 の厚み

ライニングされたマテリアルの厚みを指定します。この厚さは、リンクに対して垂直に計測されます。

数値、正

6 インチ

マテリアル 2 の名前

グレーディング リンクに沿ったライニングに適用するマテリアルの名前を指定します。

文字列

割栗石

勾配制限 3

関連するマテリアルのライニングが配置されるまでの勾配制限を指定します。

勾配

4 : 1

マテリアル 3 の厚み

ライニングされたマテリアルの厚みを指定します。この厚さは、リンクに対して垂直に計測されます。

数値、正

4 インチ

マテリアル 3 の名前

グレーディング リンクに沿ったライニングに適用するマテリアルの名前を指定します。

文字列

芝生帯

ターゲット パラメータ

このセクションでは、1 つまたは複数のターゲット オブジェクトにマッピングすることが可能なサブアセンブリのパラメータを一覧表示します。詳細は、『AutoCAD Civil 3D ユーザ ガイド ヘルプ』の「」を参照してください。

パラメータ

説明

ステータス

法面展開サーフェス

法面展開サーフェスの名前。ターゲットとして使用できるオブジェクト タイプはサーフェスです。

必須

出力パラメータ

パラメータ

説明

タイプ

法面展開オフセット

法面展開ポイントのオフセット

数値

法面展開の標高

法面展開ポイントの標高

数値

動作

次のプロセスにより、適用する条件を決定します。

  1. [下り法面幅]、[下り法面勾配]、および[排水溝の幅]パラメータを使用して、切土テスト ポイントの位置(図を参照)を計算します。
  2. 下り法面勾配または排水溝の底部の一部が切土に含まれる場合は、次のプロセスにより、切土横断として断面が計算されます。
    • 切土テスト ポイントがターゲット サーフェスの上側にある場合、下り法面リンクまたは排水溝の底部は、切土から盛土へと変化するサーフェスとの交点で切り取られます。
    • [法面展開リンクを含む]で[省略]が設定されている場合、切土法面展開交点は計算されません。
    • [フラット切土法面]値を使用して、ターゲット サーフェスとの交点が計算されます。
    • フラット切土法面の高さが[フラット切土の最大の高さ]を超える場合、[中間切土法面]値を使用して、ターゲット サーフェスとの交点が再計算されます。
    • 中間切土法面の高さが[中間切土の最大の高さ]を超える場合、[急勾配切土法面]値を使用して、ターゲット サーフェスとの交点が再計算されます。
  3. 下り法面リンクまたは排水溝の底部がすべてターゲット サーフェスより下側にある場合は、次のように盛土横断として横断が計算されます。
    • [フラット盛土法面]値を使用して、ターゲット サーフェスとの交点が計算されます。
    • フラット盛土法面の高さが[フラット法面の最大の高さ]を超える場合、[中間盛土法面]値を使用して、ターゲット サーフェスとの交点が再計算されます。
    • 中間盛土法面の高さが[中間法面の最大の高さ]を超える場合、[ガードレールの幅]および[ガードレール % 勾配]パラメータを使用して、ガードレール拡幅リンクがアセンブリに追加されます([ガードレールの幅]の値がゼロ以外の場合)。[急勾配盛土法面]値を使用して、ガードレール拡幅リンクの外側の端からターゲット サーフェスとの交点が再計算されます。
    • [法面展開リンクを含む]で[はい]が設定されている場合は、フラット、中間、または急勾配法面リンクがアセンブリに追加されます。

急勾配盛土法面の使用基準を満たす盛土横断には、ガードレール構造物が適用されます。この使用基準を満たし、かつ[ガードレールの幅]がゼロでなく、[ガードレールを含む]で[はい]が設定されている場合は、ガードレール構造物が測点に描画されます。ガードレール構造物の寸法は、次の図のように固定されています。

他の法面展開サブアセンブリと同様に、ライニングされたマテリアルをオプションで追加できます。3 つの区分の勾配を指定できます。リンクの勾配が指定の勾配値に達した場合、マテリアル タイプ 1 を適用します。勾配 1 から勾配 2 の間には、マテリアル タイプ 2 を適用します。同様に、リンクの勾配が勾配 2 と勾配 3 の値の範囲内にある場合、マテリアル タイプ 3 を適用します。リンクの勾配が[勾配制限 3]よりフラットな場合は、どのマテリアルも適用しません。

ライニングされたマテリアルをサブアセンブリに追加すると、指定した厚みを持った平行リンクが法面展開リンクに追加されます。この厚さのパラメータ(例: マテリアル 1 の厚み)はリンクに対して垂直に計測されます。下部レベルのリンクはデータムでコード化し、法面展開リンクは上面でコード化します。これらのマテリアルで囲まれたシェイプは、マテリアル名でコード化します。

注:

AutoCAD Civil 3D 2010 およびそれ以前のバージョンでは、マテリアル厚さのパラメータは鉛直方向に測定したものでした。AutoCAD Civil 3D 2011 以降では、このパラメータは勾配側面に対して垂直に測定したものになります。したがって、それらのサブアセンブリを含む、AutoCAD Civil 3D 2010 またはそれ以前のバージョンで作成された図面を AutoCAD Civil 3D 2011 以降のバージョンで開いて、コリドーを再作成すると、そのパラメータはこの新しい方式を反映して変更されます。このサブアセンブリを使用する土量レポートはすべてこの新しい方式を反映して更新されます。

レイアウト モードの動作

レイアウト モードの場合、フラット法面の切土および盛土条件を表示します。水平距離で 3 メートルまたは 10 フィート外側に延長し、最後に外側を向いた矢印を付けた法面展開リンクを破線で表示します。

ポイント、リンク、およびシェイプ コード

次の表は、このサブアセンブリのポイント、リンク、およびシェイプ コードのうち、コードが割り当てられているものを一覧表示しています。このサブアセンブリのポイント、リンク、シェイプ コードのうち、コードが割り当てられていないものは表に含まれません。

ポイント、リンク、またはシェイプ

コード

説明

P1

Hinge

Hinge_Fill

標準盛土条件のヒンジ ポイント

P2

Hinge

Hinge_Fill

ガードレール拡幅付き盛土条件のヒンジ ポイント

P2

Ditch_In

排水溝の底部の内側の端(切土条件のみ)

P3

Ditch_Out

Hinge

Hinge_Cut

排水溝の底部の外側の端(切土条件のみ)

P3

Daylight

Daylight_Fill

盛土勾配杭ポイント(盛土条件のみ)

P4

Daylight

Daylight_Cut

切土勾配杭ポイント(切土条件のみ)

すべてのリンク

Top

Datum

ガードレール構造物リンクを除く、このサブアセンブリにより追加されるすべてのリンク

ガードレール ポイント

なし

ガードレール構造物上のポイントに割り当てられているコードはありません(ガードレールを含める場合)。

ガードレール リンク

Guardrail

ガードレール構造物を構成するすべてのリンク(ガードレールを含める場合)

L3

Top

Datum

Daylight

Daylight_Cut

切土横断の法面展開リンク

盛土法面展開リンク

Top

Datum

Daylight

Daylight_Fill

盛土横断の法面展開リンク

コード図