概要 - サーフェス定義

サーフェス定義とは、サーフェスの作成、データ、および編集プロパティの集合と、サーフェス上で実行された操作のリストで構成されます。サーフェスに含まれる定義データ項目のタイプは、サーフェス タイプによって異なります。

[プロスペクター]ツリー内にある各サーフェスの[定義]コレクションでは、サーフェスのデータにアクセスしたり、定義項目を編集することができます。

データ定義

サーフェスのデータ定義は、サーフェスに追加できるデータ コンポーネントにより構成されています。

次の表に、各サーフェス タイプでサポートされるデータ カテゴリを示します。サーフェス タイプでサポートされていないデータ タイプは、[プロスペクター]ツリー内にある各サーフェスの[定義]コレクションには表示されません。

カテゴリ

TIN サーフェス

TIN 土量サーフェス

グリッド サーフェス

グリッド土量サーフェス

境界

はい

はい

はい

はい

ブレークライン

はい

いいえ

いいえ

いいえ

等高線

はい

いいえ

いいえ

いいえ

DEM ファイル

はい

いいえ

はい

いいえ

図面オブジェクト はい いいえ いいえ いいえ

ポイント ファイル

はい

いいえ

いいえ

いいえ

ポイント グループ

はい

いいえ

いいえ

いいえ

編集

データ編集は、既存のどのデータ コンポーネントにも追加されない操作です。正確には、編集操作としてサーフェス定義に追加されます。

操作リスト

サーフェス作成プロセスは増分方式です。サーフェスにデータを追加したりサーフェスを編集すると、その都度サーフェスは更新されます。データが削除されると、サーフェスは再作成されます。

増分方式の作成プロセスをサポートするために、サーフェスには現在の状態のサーフェスで実行されたすべての操作を表示する操作リストがあります。

データ定義操作でのデータの順序

TIN サーフェスにポイント データを追加すると、その結果は、AutoCAD Civil 3D がポイントを処理する順序の影響を受けることがあります。単一操作内では AutoCAD Civil 3D がポイントを処理する順序はコントロールできません。AutoCAD Civil 3D は、操作の実行時間を最短にする順序でサーフェスにポイントを追加します。次に、処理順序が結果の TIN サーフェスに影響する可能性のある 2 つの状況を示します。

  • 4 つのポイントが同心円である(この内の任意の 3 つのポイントによって決定される円が 4 つ目のポイントを通過する)ときは、順序が結果に影響する場合があります。この場合、4 つのポイントのDelauny 三角形分割を作成する方法は 2 つあり、結果、2 つの異なる三角形分割により明らかに異なるサーフェス等高線となる可能性があります。この種の問題の解決には、[エッジをスワップ]コマンドを使用することができます。
  • 2 番目の状況は、2 つ以上のポイントが近い(.0001 単位未満しか離れていない)場合です。AutoCAD Civil 3D では、このような 2 つのポイントは同じポイントとして処理され、どちらか一方が処理されると、2 つ目は TIN に追加されません。2 つのポイントの標高が異なる場合、順序は結果のサーフェスに影響します。このような状況では、AutoCAD Civil 3D によって、[イベント ビューア]にメッセージが送信されます。ポイントに正しい標高を割り当てるためには、[ポイントを修正]コマンドを使用することができます。

操作リストの順序の影響

サーフェス操作が実行される順序が、結果のサーフェスに影響する場合があります。サーフェスは増分方式で作成または再構築される(操作は操作リストの順に 1 つずつ実行される)ため、操作リストでの順番は非常に重要です。順序は、サーフェス データを定義するために使用する一連のコマンドによって決定します。この順序は、後から[サーフェス プロパティ]ダイアログ ボックスで修正できます。推奨される順序は、次のとおりです。

  1. ブレークラインと等高線データを追加する。
  2. ポイント データを追加する。
  3. 必要に応じて境界を最も外側から追加する。
  4. 必要な編集操作を実行する。