nucleus オブジェクトまたは流体エフェクトをキャッシングすることで、シミュレーション データをサーバまたはローカル ハード ディスクに保存することができます。nCache はシミュレーションのシミュレートされたポイント データを格納する特別な Maya ファイルです。また nCache は Nucleus システムの nucleus ノードに接続するため、キャッシュ済み nucleus オブジェクトとキャッシュされていない nucleus オブジェクトの両方の相互作用が可能になります。
nCache はシミュレートした nucleus オブジェクトや流体エフェクトを含むシーンを再生またはレンダリングするとき、Maya の計算数を減らす場合に便利です。また nCache を使用すると、シミュレーションを直感的でノンリニアな方法で、簡単に演出、ミキシング、編集できます。
nCache を使用して、以下を実行できます。
nCloth キャッシュは、nCloth オブジェクトの頂点の XYZ 位置の情報のみを格納します。nCloth のトランスフォーム(Transform)ノードの移動、回転、またはスケールは格納しません。
Nucleus オブジェクトの nCache は nCache > 新規キャッシュの作成(nCache > Create New Cache)メニューから、流体エフェクトの nCache は流体 nCache > 新規キャッシュの作成(Fluid nCache > Create New Cache)メニューから作成できます。nCache は、アトリビュート エディタ(Attribute Editor)または Trax エディタ(Trax Editor)から編集できます。
シミュレーションをキャッシュするときは、次の Maya キャッシュ フォーマットの中からフォーマットを選択します。
高解像度の流体エフェクトなどの大規模なシミュレーションをキャッシュする場合は mcx ファイル フォーマットを使用します。
「nCache > 新規キャッシュの作成(nCache > Create New Cache)」を参照してください。
nCache ファイル フォーマットは、スタンドアローン アプリケーションで読み込むことができるオープンなフォーマットです。詳細については、Maya 2015 インストール フォルダ内の devkit¥pythonScripts フォルダにある Python スクリプトのサンプル cacheFileExample.py を参照してください。このサンプル スクリプトは、キャッシュの記述ファイルと関連データの解析方法を例示します。geometryCacheConverter (『API ガイド』)も参照してください。
nCloth キャッシュ、nParticle キャッシュ、および nHair キャッシュに対して、nCache ファイルに保存したプロパティを指定できます。これには、オブジェクトのアトリビュート エディタ(Attribute Editor)のキャッシング(Caching)セクションでプロパティを選択します。 流体キャッシュに対して、nCache ファイルに保存する流体プロパティを指定できます。これには、流体キャッシュの作成オプション(Create Fluid Cache Options)ウィンドウでプロパティを選択します。詳細については、流体キャッシュ ファイルを作成するを参照してください。