イメージを扱うときには、ディスプレイで適切に表示されるように、作業スペースのイメージを変換する必要があります。これにはモニタ変換の定義と、その後の作業スペースからの変換が関わります。また、モニタを定期的にキャリブレーションする必要があります。
display/ フォルダには、アプリケーションのプリファレンスまたは SynColor 構成ファイルで graphicsMonitor エイリアス(および適切な場合には broadcastMonitor エイリアス)として定義できる変換が含まれています。
このフォルダの変換の代わりとして、graphicsMonitor または broadcastMonitor エイリアスとして ICC (International Color Consortium)プロファイルを使用することもできます。ICC プロファイルは、コンピュータ業界でのモニタのカラー管理の標準的な方法です。これは特にオペレーティング システムに統合されている MacOS および Windows に当てはまりますが、Linux でも通常は指定されたモニタ用の ICC プロファイルを得ることができます。サードパーティのモニタ キャリブレーション製品も、通常は ICC プロファイルを生成します。
ICC プロファイルはこのように一般的なため、モニタの変換として ICC プロファイルを使用することは便利なだけでなく、(Adobe 製品などの) ICC カラー管理を使用する別のソフトウェアとの相互運用が行いやすくなります。
graphicsMonitor および broadcastMonitor エイリアスを定義すると、currentMonitor エイリアスを参照する表示変換を適用できるようになります。currentMonitor エイリアスは、描画先のディスプレイに応じて graphicsMonitor または broadcastMonitor を使用します。
表示されるイメージが意図されたカラーを正確に表現するために、モニタをキャリブレーションする必要があります。モニタの応答は使用時間とともに変動するため、キャリブレーションは定期的に行う必要があります。
EIZO モニタに付属するオートデスクのクリエイティブ フィニッシング製品では(CG245、CG246、CG277)、キャリブレーションに製造元のソフトウェアを使用できます。display/Eizo フォルダのモニタ変換は、モニタが出荷時の既定(ネイティブ原色、D65 白色点、ガンマ 2.2)にキャリブレーションされていることを前提としています。
ただし、これらは広範囲なモニタのため、別の目的用にキャリブレーションする必要がある場合もあります。この場合、その目的が作業スペースと異なる場合には、作業スペースからモニタの現在の目的に変換するカラー変換を適用する必要があります。
旧バージョンのオートデスク クリエイティブ フィニッシング システムには、「Lustre カラー管理ユーザ ガイド」に記載されている手順を使用してプローブに依存するモニタがあります。これらのモニタの既定の設定は異なる可能性があります。