テクスチャおよびマップをカラー管理する

3D CG 要素はシーンリニア作業スペースを使用してレンダーする必要があります。ただし、テクスチャおよびその他のマップに使用されるイメージは、イメージの状態とマップのタイプに応じてさまざまな方法で処理する必要があります。

マテリアル カラー

マテリアル カラーに使用されるマップはシーンリニアで、0 ~ 1 の範囲に制限される必要があります。これは、反射または透過される光の割合を表しているためです。拡散、スペキュラ、アンビエント反射カラー、および透明度カラーが含まれます。

まず、イメージがシーンリニアであることを確認する必要があります。
  • ビデオや sRGB などの出力参照イメージは、ガンマを取り除き、逆トーン マップを適用する必要があります。これら 2 つの操作は、よく 1 つの変換に結合されます。理想的には、出力および表示に使用されるトーン マップの逆を使用する必要があります。たとえば、ACES RRT トーン マップを使用する場合、RRT+ODT/ フォルダの sRGB_to_ACES を逆トーン マップとして使用できます。また、primaries/ フォルダの inversePhotoMap_gamma_2.4 は多くの場合に正しく機能する汎用変換です。
    注: 単に出力参照イメージからガンマを取り除くことが一般的ですが、これはイメージをシーンリニアに変換するために十分ではありません。逆トーン マップが常に必要です。ただし、デジタルの写真が均一に照らされていない場合、またはデジタルの絵が明るすぎる色を使用している場合、逆トーン マップにより 1.0 より大きい値が作成される場合があります。この場合、理想的ではありませんが、一番良い方法は逆トーン マップを適用せず、gamma/ フォルダのいずれかの remove_gamma 変換を使用することです。
  • ログ エンコード イメージは、film/ フォルダのいずれかの変換を使用してログ エンコーディングを取り除く必要があります。その他の注意事項については、「スキャンしたフィルムのイメージのカラーを管理する」を参照してください。
  • 表示用のトーン マップを使用して準備されたイメージなどのシーンリニア イメージは、原色が作業スペースと一致する場合にはそのまま使用することができます。

イメージをシーンリニアにした後は、primaries/ フォルダの 1 つまたは複数の変換を使用して、原色を使用している作業スペースに変換できます。たとえば、イメージをシーンリニア ACES に変換し、UHDTV (Rec.2020)原色を使用してレンダーする場合には、ACES_to_CIE-XYZ、CIE-XYZ_to_LinearUHDTV の順に適用できます。

光源

光源を表すマップはシーンリニアである必要がありますが、1.0 より大きい値を含めることができます。これには反射マップ、環境マップ、バックプレート、および白熱光などのいくつかのその他のエフェクトが含まれます。

  • ビデオや sRGB などの出力参照イメージは、ガンマを取り除き、逆トーン マップを適用する必要があります。その後、必要に応じて原色を変換することができます。
  • ログ イメージはログ エンコーディングを取り除き、その後必要に応じて原色を変換する必要があります。
  • シーンリニア イメージは、作業スペースに一致しない場合にのみ原色を変換する必要があります。

非カラー データ

イメージが法線、深度などの非カラー アトリビュートをコントロールするために使用されている場合、その値にはカラー変換を適用しないようにします。