カラー管理シーンでライティングを設定する

カラー管理シーンでライティングを設定するためにいくつかのガイドラインがあります。

シーン ライト

リアルな結果を得るために、シーン ライトの減衰率(Decay Rate)は、実世界の光の動作を模倣するように二次(Quadratic)に設定することをお勧めします。この設定は、カラー管理を使用していない場合はハイライトとシャドウの間のバランスをとるのが難しくなりますが、scene-linear カラースペースでのレンダリング時には問題にはなりません。ただし、シーンがモデリングされているスケールおよびライトまでの距離に応じてライトの強度(Intensity)を調整する必要があります。

さらに、シーンのアンビエント ライトは使用しないことが推奨されます。代わりに、アンビエント オクルージョンまたはグローバル イルミネーションなどの間接ライティングの他の形式を使用することをお勧めします。

イメージベースド ライティング(IBL)

Mental ray でイメージベースド ライティングを使用すると、イメージ ファイルの入力カラー スペースを指定するオプションがありません。IBL ノードは、カラー値がほぼ常時、EXR、および通常 IBL に使用されるその他の高いダイナミック範囲のファイルに当てはまるシーンリニアであることを前提としています。これは、イメージベースド ライティングではほとんどの場合カラー管理シーンで正しい結果が得られることを意味します。

ただし、イメージファイルがシーンのレンダリング スペースと異なるプライマリ カラーを使用する場合、たとえばファイルが sRGB/Rec 709 の原色を使用するが、シーンは ACES の原色を使用してレンダリングするように設定されている場合などは例外となります。このような場合には、回避策として、イメージファイルの原色と一致するように、レンダリング スペースを変更します。

物理的な太陽と空

mental ray を使用する場合、物理的な太陽と空(Physical Sun and Sky)シェーダはシーンにライトを当てるように設定されますが、結果がトーンマッピングされないようにするには、mia_physicalsky ノードに接続されている mia_exposur_simple ノードを削除する必要があります。大量のライトを補正するには、mia_ hysicalsky ノードの乗数(Multiplier)アトリビュートを 0.2 などの値まで減らす必要があります。この方法では、表示のためにビュー変換によりすべてのトーン マッピングが実行され、(出力変換を使わなくても)レンダーされる出力には未処理の値が含まれます。

mia_exposure_simple ノードを維持するように選択した場合は、ガンマ(Gamma)アトリビュートを 1.0 に変更する必要があります。それ以外の場合は、ビューの変換のガンマが、カラーシェーダが既に適用されているガンマの上に適用され、結果としてあせた色が得られます。