これは、グローバル イルミネーションを有効にするためのマスター コントロールです。
グローバル イルミネーション(Global Illumination) (GI)システムでは、2 つの異なるアルゴリズムを使用して間接ライティングを計算することができます。
たとえば、Path Tracerなどの高速アルゴリズムを使用して複数の光のバウンスを計算し、Final Gatherでさらに最終的なバウンスを計算して、高精度のグローバル イルミネーション レンダリングをすばやく取得することができます。どちらのサブシステムでも、IntensityとSaturationを個々にコントロールして、必要に応じてエフェクトを高めます。
また、プライマリ GI(Primary GI)とセカンダリ GI(Secondary GI)の両方をなし(None)に設定することもできます。セカンダリ GI(Secondary GI)では、深い間接ライティングが必要ないとき、またはセカンダリ GI(Seco dary GI)を使用できないプライマリ GI(Primary GI)がある場合になし(None)を使用します。独自のギャザリング(ラディアンス キャッシュを使用していないときのラジオシティ法線マップ、Lua パスなど)を実行する高度なパスをベイク処理するときは、主要なグローバル イルミネーションになし(None)を使用します。これらのパスで独自のギャザーを実行する場合は、セカンダリ GI(Secondary GI) のみがサンプリングされて、主要なグローバル イルミネーションは役に立たないものになります。
次のアルゴリズムから選択します。
これは、半球体内でシェーディング ポイントの周りにレイを送ることによって GI を計算するブルート フォース GI メソッドです。キャッシュは使用されないため、新しい計算が各シェーディング ポイントに対して実行されます。重要度のサンプリング方法がセカンダリ バウンスに使用されるため、多数のバウンスをレンダリング時間を分解せずに使用することができます。モンテ カルロ(Monte Carlo)法はバイアスされず、プライマリ(Primary GI)として使用されるときに参照イメージに使用できます。また、ライト漏れのないマルチ バウンスの高精度な結果を生成するために、ファイナル ギャザー(Final Gather)とともにセカンダリ GI(Secondary GI)として使用することもできます。
Path Tracer アルゴリズムは、シーンにカメラから(多)数のレイをトレースして、間接ライティングを計算します。 これらのレイはバウンスし、当たるサーフェスのプロパティによって、さらにシーンにトレースされます。 拡散反射率が高いサーフェスはレイ パスを継続する確率が高くなります。そのため、他のサーフェスにカラーがにじむことになります。パスは吸収の確率が十分高い場合にのみ終了します。
レイ バウンスからのイルミネーションは、シーンで選択したポイントに格納されてキャッシュ ポイントのセットが作成されます。パラメータのキャッシュ ポイント間隔は、キャッシュされたポイント間の距離を設定するために使用されます。距離が小さいほど多くのキャッシュ ポイントが生成され、詳細をより細かくキャプチャできますが、メモリ使用量が増え、レンダリング時間が長くなります。
プリレンダー パスが完了すると、パス トレーサ キャッシュに間接照明の近似値が格納されます。解像度の精度は、使用されたパスの数およびキャッシュの密度によって異なります。パス トレーサ ソリューションを セカンダリ GI(Secondary GI) として、ファイナル ギャザー(Final Gather)または[ラディアンス キャッシュ(Radiance Cache)]をプライマリ GI(Primary GI)として一緒に使用する場合、設定をかなり低くしても高い品質を生成することができます。
キャッシュ ポイントは、マップ ファイルに保存され、後続のレンダリングに再利用できます。ファイル オプションの再利用と洗練(Reuse and Refine)は、ファイルからマップをロードしてから、キャッシュに新しいプリレンダリング パスからのパスを追加してソリューションを洗練します。これにより、後続のレンダリングごとにソリューションが向上します。
コースティクス フォトン マッピングを使用してコースティクスを有効にするためのマスター コントロールです。
最初の GI バウンスの強度をスケールします。
最初の GI バウンスの彩度をスケールします。
2 番目の GI バウンスの強度をスケールします。
二番目の GI バウンスの彩度をスケールします。
コースティクス フォトン マップの強度をスケールします。
コースティクス フォトン マップの彩度をスケールします。
GI で使用しているときに、拡散マテリアル コンポーネントを向上させるためのゲインです。間接拡散ライティングの量を調整するために使用できます。たとえば、非常に暗いテクスチャのシーンでは間接ライティングを取得しませんが、すべての拡散コンポーネントを向上させると間接の効果が大きくなります。
GI で使用するときにスペキュラ マテリアル コンポーネントをスケールします。スペキュラ エフェクトからの間接ライティングの量を調整するために使用できます。
GI で使用するときに、放出マテリアル コンポーネントをスケールします。 放出マテリアルからの間接ライティングの量を調整するために使用できます。
グローバル イルミネーションで使用するときに、物理的な正確さを維持するためにマテリアルをクランプするかどうかを制御します。次のオプションから選択します。
マテリアルのクランプを無効にします。
R、G、および B のコンポーネントをそれぞれ個別にクランプします。
強度(HSV 値)をクランプします。
ファイナル ギャザリングのために使用するキャッシング方法を選択します。次のオプションから選択します。
キャッシュを無効にして、各シェーディング ポイントに対して、新しいファイナル ギャザリングを実行します。非常に正確な結果が得られますが、レンダリング時間が長くなります。(たとえば)参照イメージに使用します。
(既定値)シーンの選択されているポイントでイラディアンスをキャッシュし、ポイント間の補間を使用します。
シーン内で選択したポイントにおけるラディアンス SH の関数をキャッシュして、ポイント間内の補間を使用します。ラディアンス キャッシュは、ディレクショナル間接ライティングが必要になった場合、(ラジオシティ法線マップなどの)一部の高度なベイク処理パスに便利です。
ファイナル ギャザー サンプル ポイントごとに使用するレイの最大数を設定します。値が高いほど、高品質になりますが、レンダリング時間が長くなります。
ファイナル ギャザーによって計算された間接ライティングのバウンス数を設定します。値が 1 より大きい場合は、グローバル イルミネーション エフェクトがより大きくなりますが、レイの数が深度とともに指数関数的に増加するため、処理が非常に遅くなることがあります。セカンダリ GI の高速な方法を使用したほうが良い場合があります。セカンダリ GI を使用すると、セカンダリ GI が呼び出される前に、ファイナル ギャザーのバウンス数が最初に計算されます。ほとんどのケースでは、セカンダリ GI を使用する場合、1 に設定します。
ファイナル ギャザーの事前計算中にポイント間のコントラスト差の精度を制御します。隣接ポイントでコントラスト差がこのしきい値より大きい場合、より多くのポイントがその領域に作成されます。これにより、アルゴリズムは必要な場所にポイントを配置します。たとえば、シャドウの境界や、間接ライティングが急激に変化する領域内です。したがって、このしきい値は適応的にシーン内に作成されるポイントの数を制御します。使用されるファイナル ギャザー レイの数が少ない場合は、ポイントが大きく異なるため、コントラストも大きく異なります。そのため、そのような場合には、コントラストのしきい値を大きくしてポイントの凝集を防ぐ必要があります。
間を補間するファイナル ギャザー ポイントの数を設定します。値が大きいほどよりスムーズな結果を得られますが、細部もスムーズにすることができます。この値が大きくなったときに壁からライトが漏れる場合は、サンプル表示を確認すると問題を解決することができます。後述の Check Sample Visibility を参照してください。
シャドウを強くしたり、ライティングのコントラストを高めるために使用できる[アンビエント オクルージョン(Ambient Occlusion)]を使用して、ファイナル ギャザー(Final Gather)のスケールをコントロールします。この値は、ファイナル ギャザー(Final Gather)ソリューションにブレンドする[アンビエント オクルージョン(Ambient Occlusion)]の量をコントロールします。
オクルージョンの最大距離。この距離を超えると、レイはオクルージョンされていないとみなされます。閉ざされたシーンで、完全にオクルージョンされないようにするために使用することができます。
アンビエント オクルージョンのコントラストを調整するために使用できます。明るいサーフェスをより明るくしたり、暗いサーフェスをより暗くするには、この値を増やします。
オクルージョン値のスケール。シャドウ エフェクトを増減するために使用することができます。
オンにすると、単一の[アンビエント オクルージョン(Ambient Occlusion)]パスは、レンダリングされて、AO エフェクトを視覚化します。その他のすべてのレンダー パスは無視されます。これは、AO 設定を調整している間、役に立ちます。
ファイナル ギャザーのポイント法線の差異の精度をコントロールします。値が小さいほど、曲率の高い領域により多くのポイントが表示されます。
補間で放射グラディエントが使用される方法をコントロールします。各ポイントには、補間を改善するために使用される放射グラディエントが格納されます。ただし、一部の状況では、グラディエントを使用したために白色の「ハロ」やその他のアーティファクトが発生することがあります。このしきい値はこれらのアーティファクトを軽減するために使用することができます。
レイが「失敗」とみなされるまでトレースできる最大距離です。これにより、大規模なシーンのパフォーマンスを向上させることができます。値が 0.0 に設定されている場合、シーン全体が使用されます。距離は Maya 単位で測定されます。
オンの場合、ファイナル ギャザーは光源からのライティングもキャッシュします。これにより、必要な直接照明の計算が少なくなるため、パフォーマンスが向上します。これは近似的な結果をもたらすので、ライティングの品質に影響を与えます。たとえば、スペキュラ ハイライトからの間接照明のバウンスが失われる可能性があります。ただし、このキャッシュは 1 より大きい深度に対してのみ実行されます。そのため、ライト マップの直接照明およびシャドウの品質は低下しません。
オンにすると、サンプリングされた値を [0, 1] にクランプします。これにより、ファイナル ギャザーが他のグローバル イルミネーション アルゴリズムとともに使用されるときに低周波ノイズを減らします。
オンにすると、壁からのライトの漏れを減らします。間を補間するためにポイントが収集されると、それらの一部をジオメトリの反対側に配置することができます。その結果、ライトはジオメトリによってにじみます。にじみを防ぐために、表示されないポイントを除去できます。
各サンプル エレメント(ピクセル、テクセル、または頂点)についてトレースするパスの数を設定します。プレビュー レンダリングでは、0.5 または 0.1 のような小さい値を使用することができます。つまり、ピクセルの半分またはピクセルの 1/10 でパスを生成します。 プロダクション レンダリングで、良い品質を取得する必要がある場合は、1.0 より大きい値を使用します。
パス トレーサ(Path Tracer)ソリューションにバウンスの平均数を設定します。最大深度は 40 です。低い深度のソリューションは、通常より高速ですがノイズが発生します。ただし、全体の強度は同じになります。ライトがどのくらい離れたところまで実際にバウンスするかはマテリアルによりますが、明るいマテリアルのほうが暗いマテリアルよりも遠くまでライトを広げられます。
パス トレーサ キャッシュ中のポイント間の最大距離を設定します。0.0 に設定すると、値は自動的にシーンのサイズに基づいて計算されます。 自動の値は、レンダリング中に出力されます。これは、ポイントの間隔を調整する必要がある場合、良い開始の値になります。
レンダリング中にキャッシュを照会するときに使用するフィルタを選択します。 なし(None)の場合は、最も近い(フィルタされていない)キャッシュ ポイントが返されます。
Cache Point Spacing の値の乗数としてフィルタのサイズを設定します。たとえば、値が 3.0 の場合、キャッシュ ポイント間隔の 3 倍の大きさのフィルタを使用します。この値が 1.0 より小さい場合、キャッシュ ポイントが見つかる保証はありません。キャッシュ ポイントが見つからない場合、その照会の代わりに既定のカラーが返されます。
最終パスが開始される前にキャッシュ ポイントをプリフィルタリングします。これにより最終レンダー パスを使用して、パフォーマンスを上げることができ、[サンプル表示のチェック(Check Sample Visibility)]が有効になっている場合、またはフィルタ カーネルが大きい場合に特に役に立ちます。
オンの場合、ファイナル ギャザーは光源からのライティングもキャッシュします。これにより、必要な直接照明の計算が少なくなるため、パフォーマンスが向上します。これは近似的な結果をもたらすので、ライティングの品質に影響を与えます。たとえば、スペキュラ ハイライトからの間接照明のバウンスが失われる可能性があります。ただし、このキャッシュは 1 より大きい深度に対してのみ実行されます。そのため、ライト マップの直接照明およびシャドウの品質は低下しません。
オンにすると、壁からのライトの漏れを減らします。間を補間するためにポイントが収集されると、それらの一部をジオメトリの反対側に配置することができます。その結果、ライトはジオメトリによってにじみます。にじみを防ぐために、表示されないポイントを除去できます。
各計算で使用するレイの数を設定します。値が高いほど、高品質になりますが、レンダリング時間が長くなります。
Monte Carlo によって計算された間接照明のバウンスの平均数を設定します。値が小さいほどノイズが発生しますが、高速のソリューションになります。ただし、全体の強度は同じになります。
レイが「失敗」とみなされるまでトレースできる最大距離です。これにより、大規模なシーンのパフォーマンスを向上させることができます。値が 0.0 に設定されている場合、シーン全体が使用されます。距離は Maya 単位で測定されます。
コースティクス エフェクトは、Turtle の特殊なフォトン マップで処理されます。明示的に光源からコースティクス フォトンを放出する必要があります。
コースティクス エフェクトを計算するときに使用するフォトンの数に影響し、値が大きいほど、より多くのフォトンを考慮します。既定値は 1.0 です。
コースティクス エフェクトのライティング計算中にフォトンを検索するときに使用する最大検索半径を設定します。フォトンの半径が r に設定されている場合は、サンプル ポイントの周囲の半径 r の球内にあるフォトンは、ライトの計算に使用されます。半径は Maya 単位で指定されます。
コースティクス フォトンが吸収される前にバウンスの最大数を設定します。