反りインジケータ、冷却差結果

反りインジケータ、冷却差結果では、冷却差に起因する面外変形が、指定された最大基準変位量(NMD)に近い、またはこの値を超えている成形品内の領域が強調表示されます。

反りが発生する 3 つの要因の 1 つは、成形品の両側の金型温度差に起因する収縮差です。

この結果の使用法

このプロットに表示される色は、次の評価基準に基づいています。

色(評価) 説明
緑色(小) 面外変位量は、指定された NMD の 80% 未満。反りに対する冷却差の影響は小さい。
黄色(中) 面外変位量は、指定された NMD の 80%~120%。反りに対する冷却差の影響は大きい。この領域における冷却差の低減対策を検討が必要。
赤色(大) 面外変位量は、指定された NMD の 120% を超えてる。冷却差の影響が反りの主要な要因であるため、修正処置が必要。

確認事項

一般に、温度差による収縮は、下図に示すように成形品の湾曲を引き起こします。このタイプの収縮は、不適切な冷却システム設計が原因で発生します。



成形品が金型内にある間に、金型の片側から反対側にかけて温度差があると、成形品の肉厚方向に収縮差が発生する原因となります。これに加えて、突出時に温度差があると、成形品の両側の温度が室温まで下がる過程でさらに反りが発生します。

対処法

冷却差による反りを改善する方法
  • 冷却管レイアウトの変更

  • 金型インサートの使用

最も変更が容易なものの 1 つは冷媒温度です。たとえば、冷媒入口温度を元々使用されていた温度に +/- 5℃ を設定して、2 回の冷却解析を追加実行すると効果的な場合があります。これらの冷却解析の結果から、冷媒温度の変化に対する成形品の感度がある程度わかります。

冷媒温度を変更するだけでは不十分な場合は、問題領域に冷却管を追加するか、金型インサートを使用することで、成形品全体の冷却速度の差を低減することを検討します。

注: 金型インサート解析は Autodesk Simulation Moldflow Insight のみで実行できます。