Network License Manager が、必要に応じてライセンスを再分配する方法を説明します。
ライセンスのカスケードとは、価値の階層に従って NLM がネットワーク ライセンスを自動的に切り替えまたは置換するプロセスです。これは、ライセンスをアップグレードできるがダウングレードできないという制限を前提に、ユーザのグループにライセンスを最も効率よく配布するために行われます。基本的に、可能な限り低コストのライセンスが使用されます。ユーザが複数のスイート製品を実行した場合や、すべての低コスト ライセンスが使用されている場合のように、必要な場合にのみ高コスト ライセンスが使用されます。
NLM は、ライセンスの使用状況を 2 分ごとに調査します。可能な場合は、ユーザ間にライセンスを再配布し、許容アイドル時間またはタイムアウト期間を超えて不使用状態にあるライセンスを取り戻します。
ライセンスのカスケードは、NLM に配布可能な異なるライセンスの種類のプールがある場合に、大きなユーザ グループに対して最も効果的です。たとえば、プールに各種製品の製品固有のライセンス、標準スイートのいくつかのライセンス、および Ultimate スイートのいくつかのライセンスが含まれている場合、NLM の効率的なライセンス管理の数多くのオプションを利用できます。個々の製品の開始時にシングル製品ライセンスを割り当て、ユーザが複数の製品を実行した場合はスイート ライセンスに切り替え、ユーザが Ultimate スイートの製品が必要な高度な操作を呼び出した場合は標準スイート ライセンスを Ultimate スイート ライセンスにアップグレードすることができます。
ネットワーク ライセンスが製品からスイートへ、さらにより価値の高いスイートへとカスケードされる順番を、カスケード シーケンスと呼んでいます。このシーケンスは、製品グループ別に設定され、製品のリリースごとに若干異なる場合があります。詳細については、「サービス & サポート」のトピック「オートデスク製品のカスケード ライセンスとは」を参照してください。製品の起動またはライセンスの共有で問題が発生した場合は、CascadeInfo.cas ファイルが破損している可能性があります。これは、停電が原因となることあります。この問題を解決するためには、「サービス & サポート」のトピック「破損した CascadeInfo.cas ファイルが原因でカスケードが機能しない」を参照してください。