冷却解析の手動および自動冷却時間

冷却解析を実行する場合、[射出+保圧+冷却時間]を手動(指定)または自動に設定できます。

次のトピックでは、時間を手動または自動に設定した場合の冷却解析の違いを説明します。

注: このオプションは、冷却で開始する解析順序を実行する場合にのみ利用可能です。

指定解析

指定解析は、特定のキャビティ、金型、および成形条件における、温度分布を確認する場合に使用します。この結果は、樹脂温度、冷媒の選択、冷媒流量の固定変数を指定して求める金型温度分布です。

また、この解析は、プラスチック成形条件とサイクル タイムが成形要件によって固定されている設計で、反り解析まで実行する場合に必要となります。

樹脂の冷却は、充填過程の開始時点から開始します。しかし、指定した"[射出 + 保圧 + 冷却時間]"値は、成形品を突出可能になるまで十分冷却するのに必要な時間を指します。この時間内に、成形品の中心部の樹脂が転移温度に達し、固化します。この時間内に、成形品の中心部の樹脂が転移温度に達し、固化します。

自動解析

自動解析では、プロセス設定ウィザードで指定した目標平均金型温度、および指定した樹脂成形品内の固化率レベルに到達するのに必要な冷却時間を最適化するための成形パラメータを調整します。

自動解析では、次の 2 つのパラメータに基づいてサイクル タイムを計算します。

この前提のため、冷却システムが最適化され、平均キャビティ温度が目標金型温度未満でない限りは、自動解析は実行すべきではありません。

目標金型温度は、プロセス設定ウィザードで入力した[金型表面温度] です。

樹脂固化層パーセンテージとは、成形品体積に対する成形品内の樹脂固化層体積の比率を示します。自動解析では、固化目標の樹脂状態が必要となります。固化層比率の既定値は 100 パーセントです。たとえば、厚肉部が存在する領域で、過度に長い冷却時間が算出された場合は、[突出時の固化パーセンテージ] 値を低減します。これにより、キャビティ内の重要な領域での冷却を適切に保ちながら、算出される冷却時間を低減できます。