解析速度の改善

GPU カードには内蔵メモリがあり、複雑な計算タスクの分解能の向上に役立ちます。追加された GPU が持つ処理能力により、CPU への高負荷が緩和され、アプリケーションの実行速度が速くなります。このソフトウェアは、コンピュータで GPU が利用可能な場合は、既定で自動的に GPU を検出して使用します。これにより、CPU を使用した場合と比較して、解析速度を改善できます。[GPU オプション]設定は、[ソルバー パラメータ]ダイアログ ボックスにあります。

並列解析テクノロジにより、解析速度が向上します。これは既定でオンになっており、ソルバー パラメータのオプションとして実行されますが、必要に応じてオフにすることができます。この方法では、解析実行時の主要計算を(単一または複数の)プロセッサの複数スレッドによって同時に処理できます。GPU テクノロジと並列ソルバーは相互に補完し、GPU テクノロジを並列ソルバーと一緒に使用することで、さらに解析速度が改善できます。

これらの機能は、Windows オペレーティング システムでは数年前から利用可能でした。これらの機能に追加された機能強化を、次に一覧表示します。

熱硬化性材料を使用した 3D 反り
GPU テクノロジの使用は、冷却(FEM)解析、3D 充填+保圧解析、および 3D 流動解析では、数リリース前より、熱可塑性樹脂材料と熱硬化性材料どちらでもサポートされています。3D 反り解析での GPU テクノロジの使用は、熱可塑性樹脂材料では既に利用可能でしたが、このリリースでは熱硬化性材料を使用した 3D 反り解析での GPU テクノロジのサポートが追加されました。
Linux オペレーティング システムでの GPU テクノロジのサポート
Linux オペレーティング システムでのソルバーの実行に、GPU テクノロジの利点を利用できるようになりました。
Linux オペレーティング システムでのスレッドの自動選択
これまでは、Linux オペレーティング システムでは、次の並列化オプションが含まれていました。
  • [最大]: 並列化に利用可能な最大数の物理プロセッサを使用して、解析が実行される。
  • [スレッド数の指定]: 使用するスレッド数を定義できる。

このリリースでは、新しいオプションの[自動]が追加され、ソルバーは CPU 使用量に基づいて、使用するのに最も効率的なスレッド数を決定します。