床、天井、基礎

床、天井、基礎関連の API には次の項目が含まれます。

表 28: API における床、天井、基礎

オブジェクト	要素タイプ	ElementType タイプ	要素の作成	その他
Floor	Floor	FloorType	NewFloor()/NewSlab()	FloorType.IsFoundationSlab = false
スラブ	Floor	FloorType	NewSlab()	FloorType.IsFoundationSlab = false
Ceiling	Ceiling	CeilingType	なし	Category = OST_Ceilings
連続基礎	ContFooting	ContFootingType	なし	Category = OST_StructuralFoundation
独立基礎	FamilyInstance	FamilySymbol	NewFamilyInstance()	Category = OST_StructuralFoundation
基礎スラブ	Floor	FloorType	NewFloor()	Category = OST_StructuralFoundation FloorType.IsFoundationSlab = true

注: Floor と Ceiling は CeilingAndFloor クラスから派生したものです。

Floor には次の規則が適用されます。

[基礎]デザインバーから作成した要素は同じカテゴリ OST_StructuralFoundation を持ちますが、異なるクラスに対応しています。
FloorType IsFoundationSlab プロパティは FloorType カテゴリを OST_StructuralFoundation に設定する場合と、設定しない場合があります。

NewFloor を使用して床や基礎スラブを作成するために、FloorType を取得するときには、次のメソッドを使用します。

図 35: 基礎、床/スラブを作成

現在、API では Floor クラスの床の勾配矢印にアクセスできません。ただし、Revit Structure では、次のように NewSlab() を使用して傾斜したスラブを作成することができます。

コード領域 11-1: NewSlab()

public Floor NewSlab(CurveArray profile, Level level, Line slopedArrow, double slope, 
bool isStructural);

勾配矢印は slopedArrow パラメータを使用して作成します。

図 36: NewSlab の slopedArrow パラメータ

NewSlab()の勾配パラメータの単位は高さ/水平距離です。

Floor.GetTypeId()メソッドを使用する代わりに、Floor.FloorType プロパティを使用することもできます。GetSpanDirectionSymbolIds()メソッドや SpanDirectionAngle プロパティといった構造関連のメンバーの詳細は、「Revit Structure」を参照してください。

Revit で独立基礎を編集するときは、次の操作を実行できます。

床などのホストを選択できます。ただし、FamilyInstance オブジェクトの Host プロパティは常に null を返します。
ホストの床を削除しても、それにより基礎が削除されることはありません。
基礎ホストは Host (INSTANCE_FREE_HOST_PARAM)パラメータから使用できます。
ホスト要素からの基礎のオフセットをコントロールするには、別の関連する Offset (INSTANCE_FREE_HOST_OFFSET_PARAM)パラメータを使用します。

図 37: FoundationSlab (FamilyInstance)のホストを選択

API では連続基礎は、ContFooting クラスで表されます。API では、GetAnalyticalModel()メソッドを使用する場合を除いて、ContFooting と ContFootingType へのアクセスはともに制限されます(詳細については、「AnalyticalModel」(「Revit Structure」セクション)を参照してください)。たとえば、Revit Architecture ではアタッチされた壁は使用できません。Revit Structure では、Wall クラスと ContFooting クラスの関係性は、AnalyticalModel クラスの GetAnalyticalModelSupports()メソッドを使用して表示できます。詳細は、「AnalyticalModelSupport」(「Revit Structure」セクション)を参照してください。

図 38: 壁の ContFooting

スラブを修正する

SlabShapeEditor クラスを使用すると、スラブベースの要素のフォームを修正できます。このクラスを使用すると次の操作が可能です。

選択したスラブベース要素上の 1 つまたは複数の点やエッジを操作する
要素に点を追加して要素のジオメトリを変更する
直線状エッジを追加して、スラブの既存の面をより小さなサブ領域に分割する
形状モディファイヤを削除して、要素ジオメトリをリセットし、修正されていない形状に戻す。

ここでは、選択した修正済みの床を元の形状に戻す例を紹介します。

コード領域 11-2: スラブの形状を戻す

private void ResetSlabShapes(Autodesk.Revit.DB.Document document)
{
        UIDocument uidoc = new UIDocument(document);
        Selection choices = uidoc.Selection;
        ElementSet collection = choices.Elements;
        foreach (Autodesk.Revit.DB.Element elem in collection)
        {
                Floor floor = elem as Floor;
                if (floor != null)
                {
                        SlabShapeEditor slabShapeEditor = floor.SlabShapeEditor;
                        slabShapeEditor.ResetSlabShape();
                }
        }
}

SlabShapeEditor と関連するクラスのさらに詳しい使用例については、Revit SDK に付属の SlabShapeEditing サンプルアプリケーションを参照してください。