3D スケッチ

3D スケッチ

3D スケッチはファミリを編集したり、3D オブジェクトを作成するために使用されます。Revit プラットフォーム API では、次のクラスを使用して 3D スケッチを作成できます。

つまり、2D モデルから 3D モデルへの切り替えには 4 つの操作があります。2D でのスケッチの詳細については、「2D スケッチ」を参照してください。

押し出し

Revit では押し出しを使ってファミリに使用する 3D ジオメトリを定義します。押し出しを作成するには、まず 2D のスケッチを面に定義してから、開始点と終点を指定します。すると Revit によりスケッチの押し出しが作成されます。

ファミリのモデリングやマスで使用する一般的なフォームの押し出しフォーム オブジェクトを照会します。押し出しクラスには次のプロパティがあります。

表 40: 押し出しプロパティ

プロパティ

説明

ExtrusionStart

押し出し始点を返します。倍精度型です。

ExtrusionEnd

押し出し終点を返します。倍精度型です。

スケッチ

押し出しスケッチを返します。スケッチ平面と一部のカーブが含まれます。

図 81: 押し出しの結果

回転

[回転]コマンドを使用して、軸の周りを回転するジオメトリを作成します。[回転]コマンドは、ドア ノブや家具のノブ、丸屋根、柱などの作成に使用できます。

ファミリのモデリングやマスで使用する一般的なフォームの回転フォーム オブジェクトを照会します。回転クラスには次のプロパティがあります。

表 41: 回転プロパティ

プロパティ

説明

Axis

軸を返します。これは ModelLine オブジェクトです。

EndAngle

終了角度を返します。倍精度型です。

スケッチ

押し出しスケッチを返します。SketchPlane と一部のカーブが含まれます。

EndAngle は、Revit UI の同じパラメータと一致します。次の図は、回転に対応するパラメータ、スケッチ、結果を表しています。

図 82: 対応するパラメータ

図 83: 回転のスケッチ

図 84: 回転の結果

注:
  • 開始角度には、Revit プラットフォーム API を使用してアクセスできません。
  • 終了角度が正の場合、回転方向は時計回りです。負の値の場合は、回転方向は反時計回りです。

ブレンド

[ブレンド]コマンドを使用して、2 つのプロファイルをブレンドすることができます。たとえば、大きな長方形をスケッチし、その上に小さな長方形をスケッチした場合、Revit Architecture はこの 2 つの形状をブレンドします。

ファミリのモデリングやマスで使用する一般的なフォームのブレンド フォーム オブジェクトを照会します。ブレンド クラスには次のプロパティがあります。

表 42: ブレンドのプロパティ

プロパティ

説明

BottomSketch

下部のスケッチを返します。これはスケッチ オブジェクトです。

TopSketch

上部のスケッチ ブレンドを返します。これはスケッチ オブジェクトです。

FirstEnd

1 つめの点を返します。倍精度型です。

SecondEnd

次の点を返します。倍精度型です。

FirstEnd と SecondEnd プロパティ値は Revit UI の同じパラメータと一致します。次の図は、ブレンドに対応するパラメータ、スケッチ、結果を表しています。

図 85: UI のブレンド パラメータ

図 86: ブレンドの上部のスケッチと下部のスケッチ

図 87: ブレンドの結果

スイープ

[スイープ]コマンドは、作成した 2D パスや選択した 3D パスに沿って 1 つのプロファイルをスイープします。パスには開いたループか閉じたループを使用できますが、プロファイル面を貫通する必要があります。

ファミリのモデリングやマスで使用する一般的なフォームのスイープ フォーム オブジェクトを照会します。スイープ クラスには次のプロパティがあります。

表 43: スイープのプロパティ

プロパティ

説明

Path3d

3D パス スケッチを返します。これは Path3d オブジェクトです。

PathSketch

平面パス スケッチを返します。これはスケッチ オブジェクトです。

ProfileSketch

プロファイル スケッチを返します。これはスケッチ オブジェクトです。

EnableTrajSegmentation

弧形セグメンテーションの状態を返します。これはブール値です。

MaxSegmentAngle

最大セグメント角度を返します。倍精度型です。

2D パスの作成は他のフォームの作成方法に似ています。作成した 3D カーブを選択すると、3D パスを取得します。

図 88: スイープ 3D パスを選択

注: スイープには次の情報が適用されます。
  • Path3d プロパティは、[パスを選択]を使用して 3D パスを取得するときにのみ使用できます。
  • PathSketch はパスが 3D か 2D のいずれかの場合に使用できます。

図 89: プロファイル スケッチをスイープ

注: ProfileSketch はパスに対して垂直です。

スイープは、機械的なダクトの曲がった接合部を描画するのに便利です。2 つのスイープ パラメータを設定し、円弧のあるパスをスケッチして、セグメント化されたスイープを作成します。

図 90: UI の対応するセグメント設定

注: セグメント化されたスイープには次の情報が適用されます。
  • パラメータは、パス内の円弧にだけ影響を及ぼします。
  • スイープのセグメントの最小数は 2 です。
  • [弧形セグメンテーション]チェック ボックスをオフにすると、セグメント化されたスイープをセグメント化されていないスイープに変更します。EnableTrajSegmentation プロパティは false を返します。
  • EnableTrajSegmentation プロパティが false の場合、MaxSegmentAngle の値は、既定は 360 度です。

図 91: スイープの結果